Slack、IPO申請書を公開 過去1年の売上高は4億ドル超、純損失は1億ドル超
企業向けコラボレーションツール「Slack」を運営する米Slack Technologiesが株式公開申請書を公開した。文書によると過去1年間の売上高は4億5500万ドル、純損失は1億3890万ドルだった。有料ユーザー数は8万8000人。
企業向けコラボレーションツール「Slack」を運営する米Slack Technologiesは4月26日(現地時間)、米証券取引委員会(SEC)に対し、ニューヨーク証券取引所(NYSE)への直接上場を公開申請した。ティッカーシンボルは「SK」。5月中に上場するとみられる。
直接上場とは、新たな株式は発行せずに、自社の株式を直接証券取引所に登録する方法。公開価格は定めず、上場日の売買注文に基づいて決まる。スウェーデンSpotifyなどがこの方法で上場した。
公開された申請書によると、1月31日までの過去1年間の売上高は4億5500万ドル。有料ユーザー増加のためのマーケティングおよび販売努力のコストがかさみ、純損失は1億3890万ドル。
1月31日現在のDAUは1000万人以上で、有料顧客件数は前年比49%増の8万8000件だ。
リスクファクターとして、EUのGDPRなどを順守するためのシステム確立やサイバー攻撃対策に掛かるコスト、攻撃対策を完全に防ぐのは不可能なことなどを挙げた。
Slackの現在の最大株主は24%を保有するVPのAccel(旧Accel Partners)で、次は同じくVPの Andreessen Horowitz(13.3%)。ソフトバンクも7.3%保有している。創業者のスチュワート・バターフィールドCEOは8.6%。
変更履歴:当初、有料ユーザー数としていたところを、有料顧客数に訂正しました。[2019/4/27 12:10]
関連記事
- Slack、株式公開へ
企業向けコラボレーションツール「Slack」のSlack Technologiesが新規株式公開(IPO)すると発表した。順調にいけば年内の公開になる見込みだ。 - Slack、ロゴを変更し、アプリアイコンも統一
企業向けコラボレーションツール「Slack」のロゴが変わった。配色は変わらず、ハッシュタグではない形になった。モバイルアプリのアイコンも統一された。 - Slack、DAUが1000万人突破
年内のIPOをうわさされているSlackが、DAU(日間アクティブユーザー数)が1000万人を超えたと発表した。有料プランを採用する企業ユーザーは前年比50%増の8万5000社。 - Pinterest、NYSEで株式公開へ ティッカーは「PINS」
画像共有サービスのPinterestがSECにIPO登録書を提出した。上場先はニューヨーク証券取引所でティッカーは「PINS」。文書によるとMAUは2億5000万人でその3分の2は女性だ。 - Uber、NYSEで株式公開へ 最大株主はソフトバンク
米配車サービスのUberが新規株式公開(IPO)の登録書を提出した。ティッカーシンボルは「UBER」。2018年の営業損益は30億3000万ドルの赤字だった。一足先に上場した競合のLyft同様の赤字上場だ。 - Lyft、NASDAQ上場で23億ドル調達 初日終値は8.7%高
米配車サービスのLyftが3月29日、NASDAQに上場した。ティッカーシンボルは「LYFT」。1株当たり72ドルで公開し、23億4000万ドルを調達した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.