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ソフトバンク、ヤフーを子会社化 FinTechなど非通信事業を強化
ソフトバンクグループの通信子会社ソフトバンクが、ヤフーの株式を追加取得し、2020年3月期中に連結子会社化する。FinTechなど非通信事業を強化。
ソフトバンクグループの通信子会社ソフトバンクは5月8日、ヤフーの株式を追加取得し、2020年3月期中に連結子会社化すると発表した。ヤフーが実施する約4565億円の第三者割当増資を引き受け、出資比率を現在の12.08%から44.64%に引き上げる。FinTechなど非通信事業を強化する他、両社のエンジニア、マーケティング部隊といったリソースを統合し、効率化を図る。
現時点ではソフトバンクとヤフーはいずれもソフトバンクグループ傘下だが、ソフトバンクがヤフーの株式を追加取得することで子会社化する。
ソフトバンクとヤフーは昨年、モバイル決済サービスのPayPay社を設立。ソフトバンクの宮内謙CEOは、PayPayの施策を展開していく中で「生活のあらゆるシーンでスマートフォンが必要不可欠になっていると感じた」という。そこで今後、ソフトバンクの通信事業とヤフーのデータマーケティングのノウハウを組み合わせ、スマホ向けの新事業を創出する狙いがある。
ヤフーの川邊健太郎社長は「それぞれ数千万人のユーザーを抱える通信会社(ソフトバンク)とインターネットサービス会社(ヤフー)が一体となって事業を行い、強力なシナジーを生み出せる」と意気込んでいる。
ヤフーは、10月1日付で持ち株会社制に移行し、社名を「Zホールディングス」に変更する予定だ。この持ち株会社の下に、メディア事業や広告事業など「Yahoo!JAPAN事業」を担う新会社「ヤフー」を設立する。
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