速報
Facebook、問題コンテンツのモデレーター賃金値上げへ メンタルケアも
Facebookが、契約社員の最低賃金を値上げする計画を発表した。特に2月に問題視されたコンテンツモデレーターの賃金は他の職種より高くする。さらに、モデレーターにはメンタルケアやコンテンツチェックで利用できるツールも提供する。
米Facebookは5月13日(現地時間)、契約社員の最低賃金を現在の時給15ドルから数ドルアップすると発表した。賃上げ率は地域によって異なる。
サンフランシスコのベイエリア、ニューヨーク、ワシントン D.C.では時給20ドルに、シアトルでは18ドルに値上げする。この値上げは2020年半ばまでに完了し、グローバルにも反映していくとしている。
また、問題があると報告を受けたコンテンツをチェックするモデレーターの賃金はさらに高くする。サンフランシスコのベイエリア、ニューヨーク、ワシントン D.C.では時給22ドルに、シアトルでは20ドルに、その他の米国内では時給18ドルにする。こちらもグローバルに反映していく予定。
コンテンツモデレーターの問題については、2月に米The Vergeが報じ、Facebookは悲惨なのはごく一部の例外だと主張した。
だが、同社は賃金引き上げだけでなく、メンタルケアの取り組みも発表した。モデレーターであれば、正社員か契約社員かにかかわらず、カウンセリングや専門家によるトレーニングなどのリソースを利用できるようになる。また、問題動画をまずはぼかした状態でレビューするツールを提供する。
関連記事
- Facebook、「モデレーター」の悲惨さについての報道に「あれは珍しい例外」
Facebookの問題コンテンツを監視する「モデレーター」は世界に約1万5000人。その悲惨な状況をThe Vergeが報じ、それに対しFacebookは「報じられたのは珍しい例外」だとしつつ、改善案を説明した。 - NZ乱射のFacebookライブ動画、「約200人がリアルタイムで視聴し、誰も報告しなかった」
Facebookが15日のニュージーランドでの乱射事件の犯人がライブ配信した動画について、リアルタイムでの視聴は200回未満で、配信中誰もこの動画を報告しなかったと説明した。 - Facebookの問題コンテンツ対策マニュアルは問題だらけ──New York Times報道
1年を通じてFacebookの問題点を次々に指摘してきたNew York Timesが、従業員から入手した「モデレーター」マニュアルに基づいてヘイトスピーチなどの問題コンテンツ対策のずさんさを解説した。 - AmazonのベゾスCEO、ライバル小売り企業に「最低賃金をうちと同じにしてみろ!」
Amazonのジェフ・ベゾスCEOが毎年恒例の株主向け年次書簡を公開した。その中で、競合する小売り大手に対し、従業員の最低賃金をAmazonと同じ時給15ドルに引き上げてみろと挑発した。「こうした競争はすべての人にとってのメリットになる」という。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.