ソフトバンク傘下の英ArmもHuaweiとの取引停止か──BBC報道
米連邦政府による中国Huaweiへの製品輸出規制を受け、ソフトバンク傘下の英半導体設計企業のArmがHuaweiとの取引を停止すると英BBCが報じた。Armの半導体設計には“米国原産技術が多く含まれるため”としている。
ソフトバンク傘下の英半導体企業Armも、米商務省による規制に従って、中国Huaweiとの取引を停止すると、英BBCが5月22日(現地時間)、入手した社内メモに基づいて報じた。
BBCによると、Armは社内メモで従業員に対し、Huaweiとその関連企業との既存の契約やサポートを停止するよう指示したという。商務省の規制は米国企業が対象で、Armは英国企業だが、Armの半導体設計には“米国原産技術が多く含まれるため”と説明している。
19日には米半導体メーカーのIntel、Qualcomm、Xilinx、BroadcomもHuaweiへの製品供給停止を決定したと報じられている。
Huaweiは傘下の半導体メーカーHiSiliconで「Kirin」ブランドの独自プロセッサを製造しており、21日に日本でも発表した新端末「HUAWEI P30 lite」などもKirinを搭載している。Qualcommなどからプロセッサを購入しなくてもスマートフォンの製造を続けられるが、KirinはArmの技術をベースとしている。既に発売したデバイスについては問題ないが、新たなプロセッサの開発は難しくなる。
ArmはBBCに対し、声明文で「Armは、長年のパートナーであるHiSiliconとの関係を重んじており、この問題に関する迅速な解決を望んでいる」と語った。
HuaweiはBBCに対し、「我々はパートナーとの緊密な関係を大切にしているが、政治的な決定の結果として、パートナーが受けている圧力を理解している。この残念な状況は解決できると確信しており、世界レベルの技術と製品を世界中の顧客に提供し続けることを最優先にしていく」という声明文を送った。
Huaweiの新端末は、日本ではソフトバンク、KDDI、ドコモが発売を延期した。米The Vergeによると、英通信キャリアのVodafoneとEEが、5Gサービス立ち上げ時にラインアップする予定だったHuaweiの端末をリストから外したという。
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