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ドローンが1m四方の枠に“ピンポイント着陸” 「みちびき」位置情報を活用
経産省などが、1メートル四方の枠内にドローンをピンポイントで着陸させる実験を実施。実用化すれば、離着陸場所を小さくできる他、飛行するドローン同士の間隔も狭くできる。
1メートル四方の枠内にある、幅が数センチの白線上に、ドローンをピンポイントで着陸させる――経済産業省などはこのほど、そんな実証実験に成功したと発表した。実用化すれば、離着陸場所を小さくできる他、飛行するドローン同士の間隔も狭くできる。
ドローンに装着したカメラやセンサーからのデータは使わず、準天頂衛星「みちびき」の測位情報のみを活用し、自律飛行を制御した。みちびきは、GPS信号と互換性のある信号を発信し、位置情報の誤差を数センチ単位に抑えられる。山間部やビルの谷間などでも安定して位置情報を提供できる。
実証実験は3月、彩の国くまがやドーム(埼玉県熊谷市)で実施。1メートル四方の枠内をターゲットとしたところ、幅数センチの白線上にドローンを着陸できた。
今回の技術を応用すれば、ドローンが着陸地点を把握するために使う「画像認識用マット」が不要になる。また、飛び交うドローン同士の間隔を狭くでき、同じ空間内に多数のドローンを飛ばせるようになるという。
実験は経産省の他、内閣府宇宙開発戦略推進事務局、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、楽天が協力して実施した。
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