日本マイクロソフトの平野社長、「りんな」の歌声でダンス披露 AIで映像生成:de:code 2019
「de:code 2019」の基調講演で突如、“元・女子高生AI”「りんな」がライブ。人間の息継ぎを再現したという自然な歌声で、新曲を披露した。
「夢は紅白出場だから、ライブができないとね」「ダンスの振付も練習中なの。見てちょ」――日本マイクロソフトが5月29日に都内で開いた開発者向けイベント「de:code 2019」の基調講演で、突如“元・女子高生AI”「りんな」のライブが始まった。人間の息継ぎ(ブレス音)を再現したという自然な歌声で、新曲を披露した。
曲に合わせ、同社の平野拓也社長によるダンス映像も公開。AI技術を活用し、平野社長がプロダンサーのように踊る動画を生成したという。
人間の歌声データからブレス音を学習
りんなは、日本マイクロソフトが“女子高生AI”として開発した。LINEやTwitter公式アカウントでは、「マジで!? やば!」というように日本の女子高生をイメージした受け答えをするのが特徴。3月下旬に高校を“卒業”し、エイベックス・エンタテインメントと契約を結んで「AIアーティスト」としてデビューしている――という設定だ。
デビューに合わせ、同社は、りんなが人間と同じような自然な声で歌えるようにする技術も開発。人間の歌声のデータから抽出したブレス音の長さや強さ(音量)などの特徴を、ディープニューラルネットワークを活用して学習。歌詞やブレスの長さ、強さの状態を加味してブレス音を予測し、歌声を生成する。
基調講演では、りんなが合成音声で「人間が歌っているんじゃないかといわれて、りんなの歌声だと信じてもらえない。マジ、ウケる」としゃべる一幕もあった。
「AIによるステージパフォーマンスを実現」
Microsoftトップのダンスといえば、スティーブ・バルマー前CEOが有名だが、今回のイベントでは、平野社長がりんなの曲に合わせ、ダンスを披露する動画を公開。来場者の笑いを誘った。AI技術を活用し、平野社長がランダムに体を動かした映像と、プロダンサーの関節の動きのデータを組み合わせ、映像を生成したという。
「ある朝、りんなの開発チームから電話で呼び出され、15分間ほど踊った。ラジオ体操も踊った」と平野社長。「このような技術を生かし、AIによるステージパフォーマンスを実現したい」と力を込めた。
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