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「日本水中ドローン協会」誕生 探査・救助・点検など、操縦のエキスパート育てる
「日本水中ドローン協会」が設立。水中でドローンを操り、各種調査・安全管理・水難救助などができる人材の育成を目指す。今後、各地で講習を開催する他、資格制度を新設・運営する予定。
ドローン操縦者の育成などを手掛けるスペースワン(福島県郡山市)は6月4日、水中ドローンのエキスパートを養成する団体「日本水中ドローン協会」の設立を発表した。水中でドローンを自在に操り、各種調査・安全管理・水難救助などができる人材の育成を目指す。今後、各地で講習を開催する他、資格制度を新設・運営する予定。賛同する企業・団体も募集する。
漁業や潜水作業に従事する人材の不足が続く中で、IT技術を駆使して生産性を高める狙い。安全面の課題が懸念され、飛行用ドローンに厳しい法的規制が設けられていることを踏まえ、“水中”からドローン市場を活性化させる目的もある。
講習では座学と実技を通じ、水中ドローンの活用事例、市場の現状、法的知識、水中での情報伝達方法、操作の心構え、水中の撮影技術、安全管理――など、多様な知識と技術を伝える。4月と7月に福島県、5月と6月に和歌山県と埼玉県での開催が決まっている。
受講後の人材は、海・河川・湖における水質や生態系の調査、海底ケーブル・ブイ・橋などの点検、水難事故の際の救助や捜索――といった分野での活躍を想定する。
人材育成の他、水中ドローンの補修・点検や、新規事業なども手掛ける予定だ。
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