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AIでネットワークを最適化して通信品質を向上する技術 au基地局に導入へ
KDDIはエリクソン・ジャパンと共同で、AIを活用して基地局ごとの通信を分析してネットワークを最適化する技術を開発し、auの携帯基地局に導入すると発表した。
KDDIは6月26日、エリクソン・ジャパン(東京都港区)と共同で、AI(人工知能)で携帯電話基地局の通信品質を向上させる仕組みを開発し、au基地局に導入すると発表した。データ転送量を分析して自動的にネットワークを最適化する。
AIが各基地局から収集したデータを分析し、「800MHz周波数帯に高い負荷がかかっている」「2GHz周波数帯には余裕がある」などの状況を確認する。800MHz周波数帯で行っていた通信を2GHz周波数帯に移して負荷の均等化を図るなど、状況に適した設定をAIが提案して自動調整する。
これまで膨大な時間と工数をかけていたというネットワーク全体のデータ収集や分析、設定の調整にかかる時間を短縮できる他、基地局ごとに個別の設定ができるようになる。KDDIは、au携帯電話などの通信品質向上が見込めるとしている。
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