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「この虫の名は?」すぐ解決 20万匹の害虫画像を学習した、駆除を支える「クラウド×AI」がスゴい(3/3 ページ)

大阪に拠点を置く、害虫駆除機器の専門商社「環境機器」が、害虫の画像を自動で取得し、名前を判定するサービス「Pest Vision」を開発。画像は、Amazon Web Services上に構築したAIを使って分析している。環境機器の担当者に、その仕組みと精度について聞いた。

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「Amazon SageMaker」導入、海外展開も視野

 ただ、昨今は他社の害虫・害獣モニタリング事業への参入が相次ぎ、類似したITサービスの開発に取り組む企業もあるそうだ。亀本さんは「Pest VisionはAIによる分析の精度が強みですが、他社サービスと比べてセンサーの品質に課題があるのは事実です。競合との差別化に向け、今後はセンサーも改善していきます」と意気込む。

 ベンダーと協力し、強みであるAIの改良も続ける方針で、現在はEC2上に構築しているAIを、マネージド型の機械学習サービス「Amazon SageMaker」に移行することを計画中。学習からデプロイまでのスパンを今以上に短くし、より害虫やネズミに詳しいAIを作り上げる方針だ。

 亀本さんは「クラウド技術のいいところはスピード感。今日思い付いたアイデアを、翌週くらいには形にできるのが魅力です。ユーザーコンソール画面の言語は短期間で変更できるので、ゆくゆくはこのシステムを海外展開したいと考えています。より多くの企業にPest Visionを導入し、当社のファンやリピーターを増やせればうれしいです」と話している。

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環境機器 経営企画部 副部長の亀本達也さん
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