雑誌の誌面レイアウト、AIで自動生成 建築雑誌「a+u」で活用 DNPなど新技術
雑誌の原稿テキストと画像を入力すると、その内容や雑誌の持つブランドイメージにあった誌面レイアウトを、AIを使って自動生成する技術をDNPなどが開発した。建築雑誌「a+u」(エー・アンド・ユー)のレイアウトに一部、新技術を活用した。
大日本印刷(DNP)と建築雑誌出版のエー・アンド・ユー、新建築社の3社は7月10日、雑誌の原稿テキストと画像を入力すると、その内容や雑誌の持つブランドイメージにあった誌面レイアウトを、AIを使って自動生成する技術を開発した。27日発売の建築雑誌「a+u」(エー・アンド・ユー)のレイアウトに一部、新技術を活用。編集者が毎回レイアウトを一から検討して制作する必要がなくなり、業務効率改善が期待できるとしている。
「a+u」の過去15年分の誌面データをAIに学習させることで、“雑誌らしさ”をスコア化するモデルを開発。このモデルにテキストと画像のデータを入力することで、雑誌のブランドイメージに合った複数の誌面レイアウトを自動で提示できるようにした。
“雑誌らしさ”のスコア化時には、AIがどの部分に着目したかを色で表示するヒートマップとして提示。これを客観的指標として活用することで、制作するスタッフ間で“雑誌らしさ”の共有が図れるとしている。
写真の配置や文字組などが非定型で自由度の高いレイアウトにも対応可能。既存のテンプレートに画像や文章を流し込む自動組版技術とは異なり、多様なレイアウトを生成できるという。
3社は、同技術を「a+u」の編集に本格的に活用しながら、誌面レイアウト自動生成システムの実用化を図る。DNPは、雑誌、書籍に加えてパンフレットやカタログ、広告などへの利用も想定した、AIを活用した出版・編集支援サービスの構築を目指す。
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