メルカリ、鹿島アントラーズの経営権取得 「メルカリ」「メルペイ」顧客層の拡大狙う
メルカリが、鹿島アントラーズの運営企業「鹿島アントラーズ・エフ・シー」の発行済み株式の61.6%を日本製鉄などから約16億円で取得すると発表。今後はチームの経営を伸ばしつつ、ブランド力を生かして「メルカリ」「メルペイ」を強化していく。
メルカリは7月30日、Jリーグ・鹿島アントラーズの経営権を取得すると発表した。運営企業「鹿島アントラーズ・エフ・シー」の発行済み株式の61.6%を、日本製鉄などから約16億円で取得する予定。譲渡の実施日は8月30日。
チームの経営を伸ばしつつ、「メルカリ」「メルペイ」強化
メルカリは2017年に鹿島アントラーズのスポンサーに就き、運営を支援してきた。その中で「メルカリの持つテクノロジーと経営ノウハウを提供することが、さらなる経営基盤の強化につながると判断した」という。
鹿島アントラーズのブランド力を生かし、フリマアプリ「メルカリ」やモバイル決済サービス「メルペイ」の顧客層をさらに広げる狙いもあるとしている。
今後は「鹿島アントラーズのホームタウンである茨城県鹿行地域(鹿嶋市・潮来市・神栖市・行方市・鉾田市)と一体となり、メルカリ・鹿島アントラーズ・地域の三位一体でスポーツ事業の振興に貢献し、全てのアントラーズファミリーの皆さまに愛されることを目指す」という。
旧筆頭株主の日本製鉄は、1991年に鹿島アントラーズを立ち上げ、約28年にわたってチームを支援してきた。取引後も11%の株式を持ち「経営に関与するとともに、クラブオフィシャルスポンサーとして(チームを)サポートしていく」としている。
鹿島アントラーズ・エフ・シーの2019年1月期(18年2月〜19年1月)の業績は、売上高が73億3000万円、営業利益が5億8300万円、最終利益が4億2500万円だった。同社が運営する鹿島アントラーズには現在、元日本代表の内田篤人選手らが所属。19年シーズンは、7月30日時点でJ1の4位に付けている。
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