8chan問題で注目のCDN、CloudflareがIPO申請
CDN大手のCloudflareが新規株式公開(IPO)の登録書をSECに提出した。リスクファクターとして、8chanなどのコンテンツに問題のあった顧客へのサービス停止を挙げている。収益は順調に伸びているが、UberやWeWork同様の赤字上場だ。
米CDN(Content Delivery Network)大手のCloudflareは8月15日(現地時間)、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の登録書を公開で提出した。上場先はニューヨーク証券取引所(NYSE)で、ティッカーシンボルは「NET」。上場時期はまだ不明だが9月とみられている。
Cloudflareは、2009年創業のカリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くCDN企業。CDNは、WebセキュリティやDNS、ネットワークなど、Webサービスを円滑に運営するためのサービスを提供する。
サービスを打ち切ることで顧客のWebサービスを閉鎖に追い込むこともできるため、近年社会的問題で注目されたサービスの扱いで注目を集めた。2017年には極右ブログサイトDaily Stormerへのサービスを打ち切り、最近では、クライストチャーチおよびエルパソの銃乱射事件のそれぞれの容疑者がマニフェストを投稿していた8chanへのサービスを打ち切った。
日本では漫画村の情報開示で話題になった。
Cloudflareは登録書のリスクファクターの項に、こうした顧客のコンテンツが同社に悪影響を及ぼす可能性があると記している。
登録書によると、同社の収益は2016年は8480万ドル、2017年には59%増の1億3490万ドル、2018年は43%増の1億9270万ドルと、順調に伸びている。ただ、事業投資を続けているため、赤字が続いており、2018年上半期は3250万ドル、219年上半期は3680万ドルの純損失だった。つまり、米Uberや前日にIPOを申請したWeWork同様の赤字上場になる。
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