Facebook、「Minecraft」内で活動するAIアシスタントを開発中
FacebookがMicrosoftのゲーム「Minecraft」内でプレイヤーと対話しながら成長するAIアシスタントを開発し、公開した。人間が指示する多様なタスクをこなす協調的なアシスタントを育てるのが目的としている。
米Facebookの研究部門Facebook Researchが、米Microsoft傘下のMojangの人気ゲーム「Minecraft」(マインクラフト)の世界で活動するAIアシスタントを開発し、開発中のアシスタントをGitHubで公開している。米MIT Technology Reviewが8月29日(現地時間)に報じた。
GitHubの概要には、「このプロジェクトの目標は、Minecraftで、人間のプレイヤーが指定する多様なタスクを実行できるインテリジェントで協調的なアシスタントボットを構築することだ。主な目的は、接地された(grounded)対話とインタラクティブな学習に興味のあるAI研究者のためのツールにすること」とある。
Minecraftは、無限に広がる仮想世界でプレイヤーが探検したり、自分の世界を構築したり、戦ったりする3Dサンドボックスゲーム。Facebookは、Minecraftの世界が無限の多様性を提供する一方で、ルールがシンプルで、特定の制限内で予測可能である点に着目し、多様なAIシステムのトレーニングに最適な環境だと判断した。
Facebookは論文のイントロダクションで、「複雑な1つのタスクをこなす能力よりも、人間が指定する(おそらく不十分な)単純だが多数のタスクを処理する能力に関心がある」と説明した。
開発中のアシスタントをプレイヤーに開放することで、アシスタントにプレイヤーとのやり取りから学ばせることができる。これにより、「ヒューマン・イン・ザ・ループ」研究のためのリソースを収集できる。
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アシスタントにとって困難なのは、一般的な言葉の意味を理解することだ。例えば、プレイヤーが「15ブロックの高さのタワーを建てて」と命令した場合、人間にとっては比較的簡単なタスクだが、アシスタントは「タワー」の概念を理解し、「15ブロックの高さ」がそのタワーの高さを意味することを理解し、「15」が何かも理解しなければならない。アシスタントにとっては非常に複雑なタスクなのだ。
Facebookはこのアシスタントが自己改善するよう設計している。アシスタントはプレイヤーの指示の不明な点を質問し、その回答から学習していく。
詳細は論文(リンク先はPDF)を参照のこと。
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