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勤務先がつぶれた“30代無職”が、インディーゲーム開発で成功をつかむまで(2/3 ページ)
ゲーム開発者の佐藤大悟さんは、勤務先だったゲーム会社がつぶれ、30代で無職に。「自分がやりたいことは何か」を考え直し、モバイル向けインディーゲーム開発者として生きる道を選んだ。
ゲームデータ以外は徹底して共通化
佐藤さんは「売上−開発コスト−マーケティングコスト=利益」という計算式を挙げ、開発コストをいかに最小化するかが重要だと話す。「開発コストは開発者自身がコントロールできる。いかに賢く作るかを考えるべきだ」
開発コストを削減するため、佐藤さんが取り組んでいることは、作成する複数のゲームで、できるだけゲーム機能を共通化すること。課金や広告表示の他、ユーザーが不具合を報告するクラッシュレポート、音量・振動などの設定画面といった、ゲームデータ以外の部分を「1回作って終わりにする」という発想だ。
「例えば、ゲーム内に広告を導入するには、どのタイミングで広告をロードして表示するかを管理する仕組みなどを、地味だけれど裏で用意しておく必要がある。(そうした仕組みを)ゲームアプリを作るごとに開発したくないので、使い回したい」
プレイの継続率が低くても、もうける方法
佐藤さんの場合、「自分が作りたい『ストーリーゲーム』というジャンルのゲームをどのようにマネタイズするか」が課題だった。代表作「くまのレストラン」の場合、ユーザーがストーリーを2時間ほどで読み切ってしまい、その後はアプリを開く機会が少ないため、プレイの継続率が低いという。
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