IPO延期のWeWork、ニューマンCEOが辞任
ソフトバンクが数十億ドルを投資しており、9月にIPOを申請したWe Companyの創業者でCEOのアダム・ニューマン氏がCEOを辞任した。ここ数週間、同氏に対する批判が高まっており、「CEOを辞任することが会社にとって最善だと判断した」としている。
コワーキングスペース「WeWork」を提供する米We Companyは9月24日(現地時間)、共同創業者のアダム・ニューマンCEOが辞任し、執行権のない会長職に退くと発表した。
後任は、前共同社長兼CFO(最高財務責任者)のアーティ・ミンソン氏と前副会長のセバスチャン・ガニンハム氏が共同で務める。
ニューマン氏は発表文で「WeWorkの共同創業者として、過去10年間で構築した素晴らしい会社を誇りに思う。(中略)ここ数週間、私に向けられた批判が同社にとってデメリットになってきており、CEOを辞任することが会社にとって最善だと判断した」と語った。
WeWorkは8月に新規株式公開の登録書を公開したが、その後ニューマン氏がWe Companyからビルを借りていることや、企業名をWeWorkからThe We Companyに変更した際、命名権がニューマン氏に支払われたこと、薬物使用の疑いがあることなどが明らかになり、批判が高まっていた。
米CNBCによると、同社に数十億ドルを投資しているソフトバンクの孫正義社長が、ニューマン氏の解任を奨励していたという。
We Companyは13日、SEC提出文書を修正し、ニューマン氏の持ち株の議決権を弱めた。CNBCによると、同氏の議決権は10:1から3:1に削減された。
同社はSEC提出文書で「アダム・ニューマンは当社の事業にとって重要だ。(中略)アダムがCEOを務めない場合、当社の事業に重大な悪影響が及ぶ可能性がある」としている。
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