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自律走行にAIアシスタント、音声通話も可能 多機能ロボ「temi」、H.I.S.傘下のハピロボが発売 約30万円

H.I.S.グループ傘下のhapi-robo stがロボット「temi」を発売。一般家庭・法人を問わず販売し、遠隔地とのビデオ通話、目的地への案内などの用途を見込む。

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 H.I.S.グループ傘下で、ロボット事業を展開するhapi-robo st(ハピロボ)は10月17日、自律走行機能やAIアシスタント機能などを備えたロボット「temi」(テミ)を11月1日に発売すると発表した。一般家庭・法人を問わず販売し、遠隔地とのビデオ通話、目的地への案内などの用途を見込む。価格は29万8000円(税別)。

 temiは、ハピロボが国内総代理店として契約するメーカーtemi USA(米ニューヨーク)が開発したロボット。内蔵するセンサーから取得した周囲の情報を基に、自己位置の推定と地図作成を行う技術「SLAM」を採用している。Wi-Fiに接続すると、障害物を避けながらユーザーの後ろを追従し、通ったルートや場所を覚える。以降は、ユーザーが指示を出すと、目的地まで自律走行する。

 AIアシスタント機能や、家電を遠隔操作できる機能も搭載。ユーザーはtemiに音声で話し掛けると、情報の検索や連携する家電の操作が可能だ。10.1インチディスプレイ、マイク、スピーカー、カメラを備え、ビデオ通話や映像の再生もできる。

 一般家庭では、利用者が「Hey,temi」と話し掛けて指示を出したり、遠隔地の人とビデオ会議をしたり──といった利用を想定。商業施設などでは、来場者の目的に応じて売り場を案内する使い方を考えている。

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temiのプロモーション動画より

 外寸は35(幅)×45(奥行き)×100(高さ)センチ、重さは約12キロ。1回の充電で最大8時間稼働する。今後1年間の販売目標は約5000〜2万台。

 ハピロボは今後、NTTファシリティーズ、大塚商会、コトバデザイン、大和ハウス工業、蔦屋家電エンタープライズ、テクムズ、パルコ、ミライト・エックス、モノプラスの9社と協業し、temiを活用したサービスの開発や、販路拡大に取り組む。

 パートナーの1社であるテクムズは、顔認証技術や品質検査AIなどを開発するベンチャー。同社の担当者は「temiが住宅展示場を案内する専用アプリを開発し、不動産業界向けに販売するといった展開が考えられる」と話す。

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「高齢者も使いやすい」 ANAの分身ロボにも対抗

 コミュニケーションロボットの分野では、ANAホールディングスが14日、遠隔地とのビデオ通話などが可能な「newme」(ニューミー)を発表。2020年4月に発売する計画だ。

 これに対し、ハピロボの富田直美社長(兼ハウステンボスCTO)は「newmeはタブレット端末で操縦する必要がある一方、temiは(そうした操作が不要で)自律走行するため、高齢者も使いやすいのではないか」と自信を見せた。

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左から、hapi-robo stの澤田秀雄会長、富田直美社長、temi Worldwideのガル・ゴレンCEO

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