日産がスマホと連携するクルマを世界初公開 「好みに合わせて空調を自動調整」「遠隔操作で自動駐車」:東京モーターショー2019
日産がスマートフォンと連携してナビゲーションや自動駐車などの機能を提供する電気自動車「ニッサン アリア コンセプト」を発表した。
日産は10月23日、電気自動車(EV)のコンセプトカー「ニッサン アリア コンセプト」を発表した。高速道路での自動走行の他、車載の通信システムとスマートフォンを連携させることでナビゲーションや自動ロック解除などの機能を提供する。
ニッサン アリア コンセプトは電動モーター2基を搭載した4輪制御システムの電気自動車。高速道路の同一車線内ではハンドル操作無しで自動走行する「プロパイロット2.0」にも対応。スマートフォンと車載システムを連携させてさまざまな機能を提供する「コネクテッドカー」だ。
スマートフォンと車載ナビを連携させて、走行中だけでなく乗車前から降車後までナビゲーションする「ドア ツー ドア ナビゲーション」機能を搭載。あらかじめスマホで設定した目的地を車載ナビと共有し、出発地点から車までのルートや降車後から目的地までの案内も行う。
乗車時にはドライバーが近づくと照明が点灯し、自動的にロックを解除する。事前にスマートフォンに登録されたドライバーの好みに合わせてシートの位置やエアコンの設定温度などを自動調節する。スケジュール管理アプリと連携させれば、出発時間の少し前から空調を調節できる。
走行中は駐車場の情報など必要な情報を「バーチャル パーソナル アシスタント」(VPA)が収集し表示するため、ドライバーは情報を検索せずに運転に集中できるという。家族や友人のスマートフォンと車のビデオチャット機能を連携させると、正確な位置を車載モニターで確認できる。ルートの途中で友人と合流し乗せるのに有効だという。自動で充電スポットを見つける機能「スマート ルート プランナー」を搭載し、充電するべきタイミングをドライバーに提示する。
スマートフォンで車を自動駐車させる「プロパイロット リモートパーキング」機能も搭載。駐車場で降車後、スマートフォンや専用デバイスを使って車を遠隔操作して駐車できる。
日産は9月、プロパイロット2.0を搭載した高級セダン「スカイライン」の新モデルを発売。NTTドコモのコネクテッドカー向けの定額通信サービス「docomo in Car Connect」にも対応し、自動運転車やコネクテッドカーサービスの提供を始めている。
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