ニュース
東芝の米子会社、元従業員が水増し発注で不正利益 被害額は調査中
東芝米子会社の元従業員が不正行為。9年近くにわたり、水増し発注で不当な利益を得ていた可能性があるという。
東芝は10月31日、米子会社・Toshiba International Corp(TIC)の元従業員が取引先の建設業者と共謀し、工事費用の水増し発注で不当な利益を得ていたと発表した。不正取引が行われた時期や被害額は調査中という。
同社は2009年に該当する建設業者との取引を開始。元従業員は11年ごろから偽の書類で建設工事やメンテナンスの費用を水増して発注するように仕向けていたとみられ、その見返りとして利益の一部を受け取っていた可能性があるという。TICは不正を行った従業員を9月24日付で解雇し、10月30日に損害賠償を求めて現地裁判所に提訴した。
不正行為は東芝の米子会社を総括する現地法人・Toshiba America, Inc.(TAI)が19年6〜8月に行ったコンプライアンス調査で発覚。東芝は「グループ全体の内部管理体制の継続的な強化を図り、再発防止に努める」としている。
関連記事
- 東芝の“量子インスパイア”な高速金融取引マシン、展示会で人だかり 最良取引をマイクロ秒で検知
東芝が、多国間通貨の高速取引に特化したFPGAマシンとTOPIXに追従するクラウド実装を公開。展示会では金融関係者や、外資系IT企業でFPGA部門に携わる人らの注目を集めた。 - 東芝、ミリ秒オーダーで大規模な「組み合わせ最適化問題」を計算する技術を2019年中に適用実験 金融分野などに期待
東芝は、組み合わせ最適化問題を大規模かつ高速に解ける「シミュレーテッド分岐アルゴリズム」(SB)を、FPGAなどの専用回路に実装する設計技術を発表した。実用的な問題を解く実証実験を行い、今年中の成果発表を目指す。 - 知らない単語でも意味を推定するAI、東芝が開発 「専門用語を理解できない」解消へ
東芝が、システムに登録されていない未知の単語でも、単語の特徴や文脈から意味を推定して学習できるAIを開発したと発表した。 - ミリ波レーダーで刃物・銃・爆発物を検出 東芝がテロ対策の新技術 駅や空港での利用を想定
東芝がミリ波レーダーを使って危険物を検知し、テロを防止する技術を開発したと発表。駅や空港などの利用者に30〜300GHzの電波を一斉に照射して所持品をスキャンし、モニターに画像を生成する。実用化は2020年以降を想定しており、今後も研究開発を継続する。 - 東芝の「組み合わせ最適化最速アルゴリズム」、クラウドで一般公開
東芝は、組み合わせ最適化問題を高速・大規模に解ける「シミュレーテッド分岐アルゴリズム」を実装したマシンを、クラウド上に公開した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.