“フレディ・マーキュリーに似てる度”を判定するAI、Googleとクイーンが公開
端末のカラオケに合わせてクイーンの曲を歌うと、フレディ・マーキュリーにどれだけ似ていたかを音程、旋律、音質で判定する「FreddieMeter」を、Googleがクイーンと協力して開発し、公開した。「SPICE(自己教師ピッチ推定)」という機械学習モデルを採用している。
米Googleは11月14日(現地時間)、英ロックバンド「クイーン」のブライアン・メイとロジャー・テイラーと協力し、ユーザーが端末のカラオケでクイーンの曲を歌うと故フレディ・マーキュリーにどれだけ似ているかを判定するAI採用Webアプリ「FreddieMeter」を公開した。Android、iOS、デスクトップで使える。
「ボヘミアン・ラプソディ」「ドント・ストップ・ミー・ナウ」「愛にすべてを(Somebody to Love)」「伝説のチャンピオン(We Are the Champions)」の4曲から1曲選んで歌詞が表示されるカラオケに合わせて端末のマイクに向かって歌い、「View Score」をタップすると判定が出る。判定項目は、音程、旋律、音質の3つで、総合的な“似てる度”が「72%Freddie」などというように表示される。
FreddieMeterの機械学習による解析は端末内で行われるので、歌った音声データがGoogleのサーバに送られることはない。
このWebアプリには、Google Researchが開発した機械学習モデル「SPICE: Self-supervised Pitch Estimation、自己教師ピッチ推定」が採用されている。音源からフレディの歌声を切り出し、それをデータとして教育した。技術的な説明は公式ブログを参照されたい。
このWebアプリは、エイズで亡くなったフレディのためにブライアンとロジャー、マネジャーのジム・ビーチ氏が立ち上げたチャリティファンド「The Mercury Phoenix Trust」とGoogle Creative Lab、Google Research、YouTubeが協力して開発した。アプリにはファンドへの寄付ボタンが付いている。
FreddieMeterはこちらで試せる。
関連記事
- 紅白歌合戦に「AI美空ひばり」出場 「VOCALOID:AI」で歌声を再現
NHKは紅白歌合戦で、ディープラーニング技術を活用して再現した故・美空ひばりさんのステージを放送すると発表した。 - AIであなたの動きを誰かが真似る、その仕組み
Googleが、普通の人にディープラーニングの面白さを紹介するWebサイトで「Move Mirror」を公開。PCのカメラの前で踊ってGIFとして録画すると、その隣に鏡のように同じポーズの老若男女の多様な画像が表示されるというものです。 - Google、プログラミング不要で“機械学習”試せるサイト公開
Googleは、人工知能などに用いる「機械学習」をプログラミングせずにブラウザ上で試せるサイトを公開した。 - Google、AI研究の成果を体験できるWebサイト「A.I. Experiments」公開
Googleが、人工知能(AI)技術でどんなことができるのかを紹介するWebサイト「A.I. Experiments」を公開した。描いた絵が何だかをAIが当てるゲームや膨大な量の鳥の声のデータベースなどで遊べる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.