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切った紙をインタフェース部品にできる「Tailored Controls」 ETH Zurichなど開発
紙を切り抜き、それにコンピュータ操作の機能をアサインすることで、インタフェース部品を構築できる。そんな技術が開発された。
スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zurich)とNokia Bell Labsの研究チームは、好きにカットした紙をオリジナルのインタフェースの部品として使える「Tailored Controls」を開発した。好みの形に切った紙をテーブルなどの平らな表面に並べて、触れたり動かしたりしてコンピュータを操作する。
テーブルの上に取り付けたRGB-Dカメラを使用して紙の色と深度を取得し、ユーザーの指と紙の形状をマーカーレスで追跡する。
切り取った紙を配置した後、どの紙をどのように動かして、コンピュータを操作するかという組み合わせを設定。タッチ、移動、回転などの動きと、コンピュータの操作を結び付ける。操作例の一部を紹介する。
左から
- 紙に触れると入力するタッチボタン
- 1枚の紙に複数のタッチボタンを配置
- 指を直線にスライドさせて入力
- 2方向の指の動きに反応する2Dフィンガースライダー
- カーブした軸を持つ1Dフィンガースライダー
- 任意の形状のフィンガースライダー
- スワイプできるフィンガースライダー
- 針とメーターの2枚を用いた直線インジケーター
- 針とメーターの2枚を用いた円形インジケーター
左から
- 上限のない1Dスライダー
- 2つの直交軸上を自由に移動できる2Dスライダー
- 上下2枚の長方形内をスライドできるトラックバー
- 水平方向と垂直方向に区切られた2D領域で移動できるトラックバー
- 初期位置オフセットスライダー
- 2D初期位置オフセットスライダー
- 初期位置を基準に回転できる
- 2枚の長方形間の角度を示す
- 小さな図形が大きな図形に入るか入らないかを示す
他にも紹介されているが、上記だけでも多様な組み合わせでオリジナルのインタフェースを作れるだろう。
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