顔認証でビルに“顔パス入館” 精度99%超 「SNOW」のSenseTimeが技術協力
ソフトバンク子会社が、顔認証技術を活用したオフィスビルの入退室システムをリリース。ICカードを使わず、セキュリティゲート上の端末に顔をかざすだけで入館できる。認証精度は99%以上という。自撮りアプリ「SNOW」の顔認識を手掛けた香港のAIベンチャー、SenseTime Groupの技術を利用した。
ソフトバンク子会社の日本コンピュータビジョンは11月22日、顔認証技術を活用したオフィスビルの入退室システム「JCV Total Building Access Solution」の提供を始めた。従業員や来訪者はICカードを使わず、セキュリティゲート上の端末に顔をかざすだけで入館できる。認証精度は99%以上という。
本人確認のアルゴリズムは、若年層に人気の自撮りアプリ「SNOW」の顔認識を手掛けた香港のAIベンチャー、SenseTime Groupの技術を利用した。
管理システムに顔写真を1枚事前登録すると、その中から100〜200個の特徴点を抽出。来館時に取得した本人の特徴点と比較し、一致した場合のみゲートが開く仕組み。入館用ICカードの紛失・盗難リスクや、企業の管理者がICカードを管理・運用する手間を解消する狙いがある。
ゲート上に設置する端末は、専用端末「SensePass-J」とiOS端末から選択できる。SensePass-Jは最大2万人の顔データを登録できる他、2メートル以内の人物の顔を0.3秒以内に認識できる。iOS端末は、専用アプリ「SenseHello-J」をインストールすると顔認証に対応する。アプリは最大5万人の顔データを登録可能で、4メートル以内の人物の顔を1秒以内に認識する。
管理システム「SenseLink-J」では、顔認証端末とユーザー情報の一元管理、従業員の勤怠管理、既存の勤怠管理システムとのAPI連携が可能。
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