1時間前の人口分布、10分ごとにドコモが提供 飲食店の需要や道路渋滞を予測

[ITmedia]

　NTTドコモは12月3日、最短で1時間前の人口分布を10分単位で調べられるサービス「国内人口分布統計」（リアルタイム版）の提供を、2020年1月22日に始めると発表した。500メートル四方のエリアに絞って表示する。企業向けに提供し、飲食店の需要予測や観光地の混雑緩和などに役立ててもらう考えだ。

「人口分布統計の国内居住者」の分析結果の提供時間を短縮し、「国内人口分布統計」（リアルタイム版）として提供する

　ドコモの携帯電話サービスを使う顧客の位置・属性データなどを統計処理し、エリアごとに大まかな人口を推計するサービス。これまでは、最短2日前の人口分布を1時間単位で提供していたが、更新時間を早めた。

従来の国内人口分布統計とリアルタイム版の比較

　例えば店舗経営者なら、周辺の人口増減を把握することで弁当や総菜の売上を予測し、フードロスを軽減する――といった使い方ができる。道路管理の運営事業者の場合は、観光地などの人口増減から渋滞発生を予測し、スマートフォンアプリなどを通じてドライバーに渋滞予知情報を提供することが可能という。

　NTT持株研究所の技術も活用し、時間推移に伴う人口の変化をスムーズに表示・閲覧できる「可視化システム」も提供する。500メートル四方のエリアごとに、性別、年代などの条件を絞り込んで人口分布を表示できるとしている。

国内人口分布統計（リアルタイム版）の可視化システムによるアウトプットイメージ