「一太郎」スマホアプリ登場 写真から自動で文字起こし 開発の理由は
一太郎専用のメモアプリ「一太郎Pad」が登場。スマホで撮った画像から文字を自動抽出し、テキストデータ化。「一太郎2020」を入れたPCに転送できる。
ジャストシステムは12月4日、無料のスマートフォンアプリ「一太郎Pad」(iOS/Android)を2020年2月7日にリリースすると発表した。スマホで撮った写真から文字を自動抽出してメモを作成。日本語入力ソフト「一太郎2020」をインストールしたPCに転送できる。「スマホでメモを取る」「メモ代わりに写真を撮っている」といった人のニーズに対応する。
写真からの自動抽出の他、キーボードや音声による入力も可能。作成したファイルはWi-Fi経由で、一太郎2020を入れたPCに共有可能だ。不要なスペースの削除、文字種ごとの全角・半角変換、行頭の字下げなどを自動で一括修正する機能も備える。
同日に発売する一太郎2020は、誤読しやすい言葉にふりがなを振る機能や、行末の一律改行ではなく行末直前の文節で改行する機能を備える。子どもや海外の人にも分かりやすい文書を作成できるという。価格は2万円から(税別、以下同)。
同社の佐々木孝治さん(ソリューションストラテジー事業部)は、開発の背景について「スマホやPCなど多様な端末の使用や、PDFや画像ファイルの普及、教育現場や外国人への対応といった、作成する文書の目的や用途を考慮する必要がある。文書を作成できる環境や機能に広がりを持たせることが重要だ」と説明する。
「日本語を取り巻く環境が変化している今、ユーザーが日本語文章の入力をよりスムーズにできることを念頭に置いた」という。
35周年記念版も発売
2020年に一太郎が35周年を迎えることを受け、一太郎2020では“記念機能”も搭載。入力した文字の形で写真を切り抜ける「フォトモジ」や、昭和20年〜令和元年に起きた出来事や流行のイラスト70点を収録する。
上位モデル「一太郎2020 プラチナ [35周年記念版]」も発売する。13年ぶりに改訂された「大辞林4.0」、イベント案内や学級通信のテンプレートなどを搭載し、価格は3万8000円。
Windows版一太郎として初めて3.5インチフロッピーディスクを採用した「一太郎Ver.5」を復刻した「フロッピーディスク型充電器」も発売。モバイルバッテリーは2個入りで、350セットの限定販売。価格は7272円から。
同社のショッピングサイト「Just MyShop」で12月4日から予約を受け付けている。
関連記事
- ATOK Passport値上げ 月額309円→324円に
ジャストシステムは、月額制の日本語入力システム「ATOK Passport ベーシック」「ATOK for Windows」「ATOK for Mac」を6月以降、309円から324円に値上げする。514円だったプレミアムサービスも、540円に値上げ。 - 新元号「令和」を一発変換するには?
平成に代わる新元号は「令和」(れいわ)に。あまり聞きなれない単語だが、PCやスマートフォンで一発変換できるのだろうか。 - 「ATOK」パッケージ版廃止 月額版「Passport」に統一
日本語入力システム「ATOK」のパッケージ版が廃止に。月額サービス「ATOK Passport」(税別286円〜)に統一する。 - ジャストシステムが“手のひらサイズPC”発売 「一太郎 2017」発売記念で
一太郎 2017の発売を記念して、ブランドカラーを身にまとった極小クラスのPCを発売する。 - 「ATOK」に10年ぶり新変換エンジン ディープラーニング活用で誤変換30%減 「以前やめた人にも試してほしい」
日本語入力ソフト「ATOK」がディープラーニングを用いた新変換エンジンで進化。従来比で誤変換を約30%削減できるという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.