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河合塾がネット塾「河合塾One」スタート AIが生徒の学力を見極めカリキュラムを提示
河合塾OneがWebで高校生向けの学習コンテンツを提供するサービス「河合塾One」の提供を始めた。AIが生徒の学力を推定し、一人一人に最適化したカリキュラムを組み立てる。
河合塾グループの河合塾One(東京都豊島区)は12月10日、Webで高校生向けの学習コンテンツを提供するサービス「河合塾One」の提供を始めた。AIが生徒の学力を推定し、一人一人に最適化したカリキュラムを組み立てるという。
河合塾Oneは解説動画や練習問題などの学習コンテンツを1万点用意するWeb教育サービス。対応教科は英語と数学。ネットを通じて24時間提供するため、塾に通う時間がない人や家の近くに塾がない人にも河合塾の学習サービスを提供できるとしている。利用料は月額3980円(税別)。
学習カリキュラムを個別最適化するため、AIを活用して生徒の理解度を推定する。同社によると一般的に理解度推定は、生徒にテストを受けさせ、解けた問題と解けなかった問題をそれぞれ分析して行う。河合塾Oneではテストの結果の他、解説動画の閲覧履歴も参考にして推定精度を上げているという。
生徒に学習するべき単元や教材をレコメンドする機能でもAIを活用する。河合塾の講師が高校の学習内容を体系化して作った「ナレッジマップ」に生徒の理解度と行動履歴を当てはめ、1万点あるコンテンツから一人一人に合ったものを選ぶ。
同社はAIを活用した理解度の推定と学習コンテンツの提案によって、多忙な高校生でも効率よく学力を向上できるカリキュラムを提供するとしている。
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