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情報漏えい発生の「宅ふぁいる便」、3月末で終了 システム再構築に要する時間・費用を考慮
大容量ファイル送信サービス「宅ふぁいる便」が3月31日に終了する。不正アクセス被害を受け、「相当程度システムの再構築が必要」と判断。再構築に要する時間・費用などを考慮した結果、終了を決めたという。
大阪ガス子会社のオージス総研は1月14日、大容量ファイル送信サービス「宅ふぁいる便」を3月31日に終了すると発表した。同サービスでは2019年1月に、大規模な個人情報の流出が発覚。以降はサービスを休止していたが、再開には「相当程度システムの再構築が必要」と判断。再構築に要する時間・費用などを考慮した結果、終了を決めたという。
サービス終了に伴い、特設サイト上の(1)宅ふぁいる便に登録されているパスワードを確認できる機能、(2)退会の申し込み受付機能、(3)宅ふぁいる便のポイント交換機能も提供を終える。
法人向け「オフィス宅ふぁいる便」は、情報漏えいが起きたサービスとは異なるシステムで運用しているため、引き続き提供するとしている。
不正アクセスで約482万件流出
宅ふぁいる便での個人情報流出は、サーバへの不正アクセスによるもの。流出したのは、退会済みの顧客を含む481万5399件の氏名、メールアドレス、ログインパスワード、生年月日、性別など。
オージス総研は、問題が発覚した19年1月23日からサービスを休止し、原因や被害状況の調査、セキュリティの点検・強化を進めるとともに、今後の展開を検討していた。
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