「動く実物大ガンダム」詳報 「RX-78-2」は現代の技術でどこまで再現できるのか(3/3 ページ)
一般社団法人「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」が発表した「動く実物大ガンダム」。発表会で展示された1/30スケールモデルの写真とともに、実物大ガンダムの細部を見ていく。
ガンダムの動く仕組みが分かる「GUNDAM-LAB」も ロボット工学の学びのきっかけに
実物大ガンダムに隣接して、ガンダムが動く仕組みを学べる「GUNDAM-LAB」も建設する。同LABでは、ガンダムの設計や構造を学ぶコーナーやカフェ、物販はもちろん、カンファレンスルームも用意している。カンファレンスルームではトークショーの他、企業や研究機関、学校との連動企画も予定しているという。
ガンダムは知名度もあり、ロボット工学の教材としては分かりやすい。例えば、前例には「ザク」を用いたプログラミング教材「ZEONIC TECHNICS」が挙げられる。単純にデカいものが動く様子を見ることは、良い原体験となりうるし、「あれを作りたい」という目標にもなる。
「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」公式サイトには、ガンダムの3Dモデルを用いたロボットシミュレーションのオープンソースプロジェクト「GGCリサーチ オープンシミュレータ」へのリンクがある。
これはロボット向けのオープンソースミドルウェア「Robot Operating System」(ROS)や3Dバーチャルシミュレーター「Gazebo」を用い、世界中の技術者はもちろん、若者であっても開発に参加できる体制を構築し、プログラムの開発やその共有を行っていくことを目的としたプロジェクトだ。
プロジェクトを立ち上げた東京大学の岡田慧教授(大学院情報理工学系研究科)は、「立ち上がったり、空を飛んだりという動作を格好良く実現するためには“かっこいい”というパラメータの式が必要だ。今回のプロジェクトをきっかけに、巨大なロボットを作る際の議論のプラットフォームとして活用したい」と語った。
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