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46年ぶりの山手線新駅「高輪ゲートウェイ」はココがすごい 人に話したくなる基礎知識をおさらい(1/2 ページ)

山手線では実に46年ぶり、京浜東北線では19年ぶりとなるJR東日本の新駅「高輪ゲートウェイ」が3月14日に開業します。ロボットの導入や駅ナカ無人店舗が話題ですが、他にも新しい試みがたくさんあります。

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 山手線では実に46年ぶり、京浜東北線では19年ぶりとなるJR東日本の新駅「高輪ゲートウェイ」が3月14日に開業します。ロボットの導入や駅ナカ無人店舗など、新しい試みで注目を集めている高輪ゲートウェイは、文字通り未来へのゲートウェイ(玄関)になるのでしょうか。


高輪ゲートウェイ駅(出典:JR東日本)

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ここでは鉄道に関するちょっとした豆知識をお伝えすることで、何となく知識が増えたなとか、みんなが知らないことが自慢できたりとか、まあそんなことを目指してお届けしていく、テツの与太話です(作倉瑞歩)


 高輪ゲートウェイの位置は品川駅と田町駅の中間。ここにはもともと広大な車両基地「東京総合車両センター田町センター」がありました。車両留置箇所を見直すことで、都内の一等地に用地面積で約13ヘクタール、延床面積100万平方メートルの大きな駅が誕生したのです。

 駅をデザインしたのは、新国立競技場などを手掛けた建築家の隈研吾さん。和を感じさせるデザインで、折り紙をモチーフとした大屋根が特徴です。ホームから2階コンコース、3階デッキにかけては解放感のある吹き抜け構造になっています。

 大屋根は“膜屋根”と呼ばれる、光を通しつつ熱を反射する作りになっています。日中、内部の温度上昇を抑えながら駅構内へ光を届けることで、空調や照明に使う電気を減らす仕組みです。

 ホームは2面4線で、開業後には山手線と京浜東北線が停車します。京浜東北線は昼間に快速運転を行っていますが、高輪ゲートウェイにも快速が止まります。

 駅名の「ゲートウェイ」は、かつて江戸の玄関口「高輪大木戸」があったこともちなんだもの。2018年6月にJR東日本が駅名を公募し、その中から選んだのですが、1位は高輪、2位が芝浦、3位が芝浜でした。高輪ゲートウェイは130位だったこともあり、駅名撤回の署名活動が行われたことをご存じの方も多いと思います。JR東日本は「駅名を変えるよりも浸透させる努力をする」として、撤回しませんでした。

構内には最新の設備、店舗がたくさん

 令和になって開業する駅は、サービスも高度に情報化されています。駅構内にはAIを活用した案内ロボットやデジタルサイネージを導入。乗り換えの案内をしたり、駅で行われるイベントを告知したりとさまざまな役割を持っています。警備・清掃についても自律移動型のロボットを導入します。


自動改札機

 Suicaが使える自動改札機も新しいものになります。タッチ部分を斜めにして車イスの乗客も使いやすい形になる他、改札機の一番手前にはQRコードの読み取り部を設けます。開業から5月10日まではICカードしか使えませんが、5月11日から6月30日の間で複数の日に一般モニターと社員モニターを対象としたQRコードの実証実験を行う予定です(新宿駅でも実施)。モニターにならないとQRコードは試せませんが、期間中も通常のICカード改札として使えるそうです。

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