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もはや異次元の83倍ズームを搭載した“一応”コンデジ、ニコン「COOLPIX P950」荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)

ニコンの超弩級望遠シリーズの新作がきたのである。「COOLPIX P950」レンズは83倍……具体的にいうと35mm判換算で24-2000mm。600mmくらいならピンとくるけど、1000mmを越えちゃうともう異次元って感じ。

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 レンズが非常に太いのでレンズ前約1cmだと被写体に影が落ちてしまうわけで、マクロモードで50mm相当にすると10cm以内に寄れるのでそのくらいで使うのが良さげだ。


マクロモードでギリギリまで近寄って撮影。レンズが太いのでレンズ前1cmは意外に難易度高い(24mm相当 1/320秒 F2.8 +1 ISO100)

 連写は高速で約秒7コマでAFとAEは固定。さらに高速連写120fpsという超高速連写もあるが、その場合は画像サイズが極端に小さくなる(120fps時はVGAサイズ、60fps時は2Mサイズ)ので実用性は微妙だ。60fps(つまり秒60コマ)時の2Mサイズなら状況に応じては使えるかも。


高層ビルの屋上で走ってきた電車を撮影(800mm相当 1/1000秒 F5.6 ISO100)

 ISO感度は100から6400。さすがに1/2.3型センサーだけあり、高感度には強くない。

 ISO400〜800くらいで使いたい感じだ。


ISO100(左)とISO400(右)。等倍表示にして比較

ISO1600(左)とISO6400(右)。等倍表示にして比較

 背面モニターはバリアングル式。


モニターを開いて回転させるバリアングル式

 操作系はシンプルでカスタマイズの幅もそう広くはない。バッテリーの持ちは約290枚だが、USB充電に対応しているので、その辺の心配はなさそうだ(端子はmicro-B)。スマートフォンとの接続もニコン得意のアプリ「SnapBridge」(iOS/Android)が使える。

 P950をカメラとして冷静に見ると不満点はいろいろあるのだけど、広角から中望遠まではオマケみたいなもの、300mm以上の超望遠からがコイツの仕事だ、と考えるべきだろう。


望遠でバリアングルモニターを使ってローアングルで猫。望遠ならではの写真が撮れる(800mm相当 1/640秒 F5.6 +1/3 ISO100)

 そうすれば、めちゃ楽しい。肉眼では詳細が分からない遠くのものを捉えてもいいし、月や鳥や飛行機や野生動物を狙うのもいいし、10〜20mくらいのものを2000mmで撮れば迫力ある写真になる。

 超弩級望遠だから撮れる。肉眼ではよく見えない新しい世界を味わえるカメラだ。

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