創業103年の老舗メーカー、社内向けFAQサイトを「Oracle Cloud」で構築 問い合わせ対応を効率化
日本オラクルが、創業103年の老舗メーカー・岡部に「Oracle CX Service」を提供。岡部は構造機材、土木製品、バッテリー端子など多様な製品を取り扱っており、社員からの技術的な問い合わせが多かった。クラウド活用によって業務効率化を図る。
日本オラクルはこのほど、建設資材メーカーの岡部(東京都墨田区)に、FAQサイトの構築を支援するクラウドサービス「Oracle CX Service」を提供したと発表した。岡部は1917年創業の老舗で、構造機材、土木製品、バッテリー端子など多様な製品を取り扱っている。社員からの技術的な問い合わせが多く、対応する部門の負担になっていたが、クラウド活用によって効率化を図るという。
Oracle CX Serviceは、社内に蓄積されたナレッジをFAQ形式で作成・登録し、Webサイト形式で公開できるクラウドサービス。岡部は社内向けに導入したが、顧客対応に活用することも可能。エンドユーザーや顧客は、社内の部門やコールセンターに問い合わせることなく、自身でFAQサイトにアクセスして疑問を解消できる。
岡部は現在、4つの部署でOracle CX Serviceを利用しており、900を超える商品情報などが登録されたという。FAQシステムへのアクセスは刷新前から30%伸びており、働き方改革や、社員の退職に備えた技術伝承などが期待できるとしている。
岡部は今後、全国の支店からの問い合わせが多い、経理や法務といった本社の総務部門にも、Oracle CX Serviceによる社内向けFAQシステムを横展開する予定だ。ゆくゆくは顧客対応に用途を拡大し、製品に関する情報を建設現場や取引先に提供する計画もあるという。
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