AIが“RPAに適した業務”を自動検知し、botも生成 オートメーション・エニウェアが新サービス
オートメーション・エニウェア・ジャパンが、ビジネスパーソンがPCで行う単純作業をAIで検知し、自動化するbotを生成する新サービスを発表。単純作業を自動化するプロセスを短縮し、業務効率化と生産性向上を後押しする。
オートメーション・エニウェア・ジャパンは3月10日、従業員がPC上で繰り返し行っている単純作業をAIで検知し、その作業を自動化するbotを生成する新サービス「Automation Anywhere Discovery Bot」(以下、Discovery Bot)を発表した。同社のクラウド型RPAツール「Automation Anywhere Enterprise A2019」(以下、A2019)上で動作する。単純作業を自動化するプロセスを短縮し、業務効率化と生産性向上を後押しする狙い。
AI技術を活用して、複数の業務アプリケーションの動作内容を分析し、請求書や注文書の処理などの単純作業を特定するという。これまではA2019のユーザーが、自動化したい業務を選び、それに適したbotを手動で作成する必要があったが、Discovery Botを使えば、RPAに適した業務の選定とbot作成のプロセスをAIで自動化できる。
「費用対効果の高さで優先順位を付け、プロセス全体を最適化するbotを生成できる」(同社)という。自動生成されたbotは、ユーザーが手動で改良できる。
Discovery Botの開発背景について、同社の由井希佳氏(セールスエンジニア本部 本部長)は、「一般企業を調査した結果、自動化できる業務の80%が、自動化の対象として認識されず、手作業で行われていることが分かった」と説明。加えて、botの開発期間の65%が、自動化する作業の選定に費やされていることも分かったという。
そこで同社は、自動化する業務の選定作業を支援するDiscovery Botを開発。現在は試験運用中で、数カ月後からグローバルで正式サービスを順次始める。日本での提供時期や価格は未定。今後は、日本企業に合わせた同サービスのカスタマイズやアップデートなども視野に入れていきたいという。
同社のエイドリアン・ジョーンズ氏(アジア太平洋・日本地区担当エグゼクティブ バイス プレジデント)は、「われわれは自動化できない業務プロセスはないと思っている。今後も業務の自動化を後押しし、効率性や生産性向上につながるツールの開発投資を続けていく」と意気込みを語った。
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