Qiita、読んだ記事の傾向を合意無しに表示して炎上 批判受け機能停止中
Qiitaがユーザープロフィールページのデザインをリニューアルし、ユーザーの同意無しにユーザーが読んだ記事の傾向を表示する仕様に変更したことが批判を集めている。現在、Qiita運営チームは批判を受け表示機能を停止し、対応を協議しているという。
Twitter上で3月25日深夜から、「Qiitaで閲覧した記事の履歴が勝手に公開されている」とする投稿が相次ぎ、炎上状態になっている。エンジニア向け情報共有サイトのQiitaは同日のリニューアルで、ユーザーが読んだ記事の傾向をユーザーの合意なしにプロフィールページに表示する仕様にした。表示を拒否することもできなかったため、批判を集めている。
Qiita運営チームは25日、ユーザー個人のプロフィールを記載した「ユーザーページ」のデザインをリニューアルした。ページのトップには、ユーザーが投稿した記事や読んだ記事に付いているタグのランキングが載っており、「Rubyの記事をよく書いている」「JavaScriptの記事をよく読んでいる」といった個人の行動傾向が分かるようになっていた。この機能はユーザーからの批判を受け、現在は停止している。
Qiita運営チームは、あらかじめユーザーの合意を得るのではなく、一律で読んだ記事の傾向を表示し、情報を見せたくないユーザーは後から設定を変更して表示機能をオフにする(オプトアウトする)ように求めた。しかし、オプトアウトの案内ページとして示されたリンクはQiitaとは関係ないもので、内容を読んでも表示機能の止め方は分からない。
これについて、Twitter上では「読んだ記事の傾向はプライバシーに関わるもの」「デフォルトでオフにするべき」など不満の声が上がっている。
Qiita運営チームは26日、謝罪記事を投稿。読んだ記事の傾向を表示する機能を追加した理由について「技術スキルなどのエンジニアとしての自己表現をより広げることができるのではないか、という仮説のもと追加した」としたうえで、「早急に取り扱いに関する社内協議を全力で進め、適切に対応していく」と表明した。
読んだ記事の傾向は対応方針が決まるまで非公開にする。午後5時ごろには対応について改めて告知するという。
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