NTTとゼンリンが資本業務提携 3D地図の高度化で協業 サイバー空間に現実世界を再現へ
NTTがゼンリンと資本・業務提携を締結。ゼンリンが実施する第三者割当を引き受け、発行済み株式数の7.3%を約45億7000万円で取得する。以降は3D地図の高度化に向けて協業する。
NTTは3月26日、ゼンリンと資本・業務提携すると発表した。ゼンリンが実施する第三者割当を引き受け、発行済み株式数の7.3%を約45億7000万円で取得する。実施日は4月13日の予定。両社で協業し「IoT/AI時代に向けた地図の高度化に取り組む」としている。
NTTは、サイバー空間上に現実世界を再現した3D地図を構築し、その中でさまざまなシミュレーションを行うことで、道路やビルを新設した場合の車の流れの変化などを予測可能にする取り組み「デジタルツインコンピューティング」を進めている。
ゼンリンと組むことで、サイバー空間上に生成する3D地図の精度を高める狙いがあるという。NTTの広報担当者は「NTTグループが航空写真などから取得した地図情報と、ゼンリンが持つ、建物の名称や道路標識の種類などの意味情報を組み合わせ、豊富な情報を含んだ3D地図を構築したい」と語った。
生成した3D地図は、都市のインフラ整備などの他、自動運転車向けの地図として使うことを視野に入れている。現実世界の都市にセンサーを配置し、交通情報などのデータをリアルタイムで収集・分析することで、予測の精度をさらに高める仕組みも構想中という。
同社の広報担当者は「通常の都市のスマートシティー化や、スマートシティー化した都市の整備を支援できる」としている。
NTTは3月24日に、トヨタ自動車と資本・業務提携し、スマートシティーの基盤となる技術を共同開発すると発表。同分野の発展に注力している。
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