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ダイソン、英政府の依頼で人工呼吸器をゼロから開発・製造
英家電メーカーDysonの創業者ジェームス・ダイソン卿がジョンソン首相から電話で人工呼吸器製造を依頼され、同社エンジニアが10日で設計して1万台を製造中。人工呼吸器は新型コロナウイルス感染患者の治療に必須だが、世界で不足している。
英家電メーカーDysonが、新型コロナウイルス感染症の治療に必須だが不足している人工呼吸器の開発を英政府から依頼され、1万台を製造中だと、米Fast Companyが3月25日(現地時間)、入手した同社創業者のサー・ジェームズ・ダイソン氏による社内メールに基づいて報じた。
ダイソン氏はメールで「10日前にボリス・ジョンソン首相から電話で依頼があり、The Technology Partnershipと協力してまったく新しい人工呼吸器「CoVent」を設計した。これは新型コロナウイルス感染患者に対応するよう設計されており、大量生産が可能だ」と語った。人工呼吸器は医療機器として規制されているため、政府などと協力して製品の承認を急ぐ。
政府から受注した1万台に加え、寄贈用に5000台を生産し、4000台は英国以外に提供する計画。
英BBCによると、この人工呼吸器は数百人のエンジニアが24時間体制で10日かけてゼロから設計したという。
英国民保険サービス(NHS)は、新型コロナウイルス対策には少なくとも3万台の人工呼吸器が必要とみている。
Dysonだけでなく、米自動車大手のFordや独Volkswagenなど、多数の非医療系メーカーが新型コロナウイルス対策で医療機器の部品製造などに取り組んでいる。
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