Airbnb、世界10万人の医療従事者に無料で宿泊先提供へ 新型コロナ対策支援で
民泊大手のAirbnbが、新型コロナ対策に従事する世界10万人の医療従事者に、宿泊先を無償で提供する。ホストが無料にできない場合でも料金を免除する。また、専門家と作成した新たな清掃・安全ガイドラインを追加した。【UPDATE】日本は対象外。
米民泊大手のAirbnbは3月26日(現地時間)、新型コロナウイルス感染症対策に従事する世界で10万人の医療従事者や医療救護活動従事者、救急隊員に宿泊先を無償提供するプログラムを立ち上げた。医療従事者が「患者の近くに滞在でき、また家族と安全な距離が保てる衛生的で便利な宿泊先提供」のため、ホストに呼び掛けている。【UPDATE】ただし、今のところ日本を含む一部の地域は対象外だ。
ホストが無料にできない場合でも、医療従事者に対してはAirbnbが滞在中の料金を免除する。
この取り組みはイタリアとフランスで既にパイロットプログラムを実施しており、この2国では約6000のホストが宿泊先を無償提供している。
医療従事者らが必要な宿泊先を見つけやすくするため、同社は国際救済委員会(IRC)、国際赤十字連盟、国際医療隊(IMC)などの非営利団体や政府機関、地域の企業と協力していく。
無料提供するホストには、ホスティングを開始する前に、新たに作成された清掃・安全ガイドラインの実行を義務付ける。また、二次感染の危険などを避けるために、宿泊者以外の出入りのない「まるまる貸し切り」リスティングのみ。
この新たなガイドラインは、地方自治体や各国の疾病対策機関からの要件を組み込んだもの。著名な疫学者で「Ending Pandemics」議長を務めるラリー・ブリリアント博士を含む専門家と協力して作成した。
同社は2012年に災害などで緊急に宿泊先を必要とする人々を支援する「Open Homes」サービスを立ち上げ、洪水の被災者支援や難民支援などを実施してきた。
ホストは専用ページからこの取り組みに参加できる。
【更新履歴:2020年3月27日午後2時40分 日本はOpen Homesの対象外であるという説明を追加しました。】
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