“怪しいZoom”に注意 使うとサポート料金を請求 IPAが注意喚起
Zoomのダウンロードページを装った不正なサイトが報告されている。情報処理推進機構(IPA)のもとに複数回相談が寄せられたため、同機構が注意を喚起した。誤ってソフトウェアをインストールした場合は、サポート料金を請求されるという。
ビデオ会議ツール「Zoom」のダウンロードページを装ったサイトが報告されているとして、情報処理推進機構(IPA)が注意を呼び掛けている。同サイトが配布しているソフトウェアを誤ってインストールすると、起動後に偽のセキュリティ警告が表示され、記載の番号に電話をかけるとサポート料金を請求されるという。
【編集履歴:2020年4月24日午後7時30分 初出時にタイトルなどで「偽のZoom」という表現を用いていましたが、IPAが説明内容を訂正したため、記事内容を一部変更しました。】
IPAによると、「ZoomについてWeb検索を行い、ヒットしたサイトからZoomを入手したところ、料金を請求された」という一般消費者からの相談が、直近の2週間以内に7件寄せられたという。不正なサイトは、デザインなどが正規のものに酷似しているため、注意が必要だとしている。
被害の拡大を防ぐため、IPAは公式Twitterアカウントで「怪しいZoomに注意」「検索結果に正しいZoomではないサイトが紛れている可能性があります」と投稿。「偽の警告画面は、PCを再起動すれば収まります」とし、「信頼できる正規のサイトからダウンロードしてください」と注意を喚起している。
PCの画面上に偽のセキュリティ警告を表示し、有償ソフトウェアなどの購入に誘導するのは古典的な手口で、2006年ごろから継続して起きているという。新型コロナウイルス感染拡大に伴ってテレワークに移行する企業が増え、Zoomの需要が高まっているため、攻撃者がターゲットに選んだとみられる。
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