ラズパイで新型コロナウイルス解析に参加する 〜Ubuntu Serverの構築編〜:名刺サイズの超小型PC「ラズパイ」で遊ぶ(第19回)(3/3 ページ)
小さなマイクロコンピュータ「Raspberry Pi」(通称ラズパイ)で作る、自分だけのガジェット。今回はラズパイで。
最新の環境にする
Ubuntu Serverですがインストール方法や設定が複雑です。RaspbianはよくできたOSなのだなあと思います。コンソール環境でも「raspi-config」で機能設定ができますし、最初からデスクトップ環境を用意できます。Ubuntu Serverはその名前の通りサーバ用OSなので、デフォルトでデスクトップのGUI環境がありません。まずはデスクトップの導入から始めましょう。
Ubuntu Serverを起動すると、まずはパスワードの入力を求められます。ラズパイはユーザーIDが「pi」、パスワードが「raspberry」でした。Ubuntu Serverの場合は、ユーザーIDが「ubuntu」、パスワードも「ubuntu」です。一度ログインすると、パスワードの変更を求められますので、現在のパスワードである「ubuntu」を入力したあと、独自のパスワードを設定してください。
パスワードの変更が終わったら、まずはいつもと同じく、以下のコマンドで環境を最新のものにしましょう。
$ sudo apt update $ sudo apt upgrade -y
デスクトップの導入
先ほども述べた通り、Ubuntu Serverにはデスクトップ環境がありません。このため改めてデスクトップをインストールする必要があります。Ubuntu Serverにログインしたら、以下のコマンドでデスクトップをインストールしましょう。
$ sudo apt install ubuntu-desktop
デスクトップのインストールにはかなりの時間がかかります。筆者が持っているRaspberry Pi 4(4GB)の環境でも15分ほどかかりました。インストールが終了してコマンドプロンプトが表示されたら「sudo reboot」と入力して再起動しましょう。再起動後は以下の画面が表示されて、デスクトップが起動していることが分かります。「Ubuntu」というユーザー名をクリックしてパスワードを入力すると、デスクトップが表示されます。
最初に表示されるのはチュートリアルに似た画面ですので、途中の画面は特に設定せず、右上の「Next」をクリックして進めます。「Done」となったら終了です。
次回はUbuntu Serverを日本語化したあと、Rosetta@homeのセットアップについてご紹介します。ここからが本番です。
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