10万円給付金のオンライン申請、なぜ同一人物が何度も手続きできる仕様に? 総務省に聞いた
特別定額給付金のオンライン申請は、同一人物が複数回申請手続きができる仕様になっており、申請の重複を整理するため、市区町村では確認作業が行われている。この仕様は、申請の修正や大人数世帯の申請ができるように定められたものだった。
政府が国民に一律10万円を支給する「特別定額給付金」のオンライン申請を巡り、同一人物が何度も申請を行える仕様であることが5月14日、分かった。この仕様について、総務省は「内容修正による再申請や、大人数世帯の申請のため」と説明している。
特別定額給付金のオンライン申請は、マイナンバーカードに関する情報の管理や電子申請ができるWebサイト「マイナポータル」からできる。給付金の支給は1人につき1回限りだが、マイナポータルでの申請は何度も行える仕様になっている。Twitter上では「なぜ重複を許しているのか」という声が上がっていた。
実際に支給に向けた作業を行う市区町村では、間違って多くの給付金を支給しないよう、申請情報と各自治体の給付対象者リストを照らし合わせて申請の重複をチェックしている。重複の確認は、確認用プログラムを使うか目視で行っているという。
同一人物が何度も申請できる仕様である理由についてITmedia NEWSが総務省に取材したところ、同省は「申請後に内容の間違いが見つかった場合に(申請し直して)正しく修正できるようにしている」「世帯人数が多い場合、1度で全員分の申請ができないため、複数回に分けて申請できるようにしている」と説明した。
総務省の特別定額給付金室によると、この重複申請できる仕様の変更予定はないという。
間違って複数回申請した場合、市区町村職員の業務に負担がかかり、給付金の支給に時間がかかる場合もある。申請はできる限り間違いのないように行う必要がある。
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