ダイキン工業、エアコン連動型の高齢者見守りシステム発売 起床・就寝の状況などアプリに表示、室温の自動調整も
ダイキン工業が、単身高齢者などの見守りシステムを発売した。エアコンの横に設置すると、室内の人の有無や起床・就寝の状況を検知する。室内の状況に応じて自動で冷房などを起動し、室温を調整することも可能。実売想定価格は5万5000円(税別、工事費別)。
ダイキン工業は5月15日、同社製ルームエアコンの隣にセンサーを設置すると、室内の人の有無や起床・就寝の状況を検知できる見守りシステム「Daikin Support Life」を発売した。エアコンとの連携機能も持ち、室内の状況に応じて自動で冷房などを起動し、室温を調整することも可能。単身高齢者の安否確認や健康管理などでの使用を想定する。価格はオープンで、実売想定価格は5万5000円(税別、工事費別)。
同システムは、センサーとスマートフォンアプリで構成される。センサーは「ドップラー効果」を応用した仕組みで、マイクロ波を放射して人の脈拍や呼吸、体の動きを検知。データを解析し、無線LAN経由でスマホアプリに結果を送信する。検知範囲は水平方向と垂直方向に30度ずつで、直線検知距離は6m(対象者が安静かつ着座している場合)。
「人が部屋に居るか否か」「人が起きているか、寝ているか」といった簡単な情報のみを検知・解析し、対象者の全ての動作を監視するわけではないため、見守られる側の心理的負担も少ないという。
アプリでは、センサーが検知・解析した室内の状況を、10分おきに最新の情報に更新できる。高齢者の安否確認のために、家族が毎日電話をかける負担を軽減する効果を見込む。最大10台のセンサーの一括管理も可能。対応するOSはAndroid OS 6.0.以上、iOS 12以上。
同社製エアコンとの連携機能では、人が部屋にいる際に気温や湿度が高くなると、空調を自動で冷房に切り替える。就寝を検知した際は、睡眠に適した温度に自動調整する。対応機種は、2018年以降に発売した壁かけ型ルームエアコン(「Eシリーズ」「KXシリーズ」は除く)。無線接続はIEEE 802.11 b/g/n 2.4GHzに対応する。
関連記事
- ダイキン、AI人材の育成に本腰 「職種・階層問わず、全社で取り組む」
ダイキン工業が、社内のAI人材の育成に本腰を入れる。オンラインのAI学習サービス「Aidemy」を提供するアイデミーに出資。同社のサービスを活用し、職種・階層を問わず、社内のAIリテラシーを高めていく。 - ダイキンの持ち運べるエアコン、商品化が決定 初のクラウドファンディングは10日間で目標到達
ダイキンが持ち運べるエアコン「Carrime」(キャリミー)の商品化を決めた。「Makuake」でクラウドファンディングを行い、商品化の条件としていた300件以上の支援を獲得した。 - ダイキン、欧州の冷蔵機大手を買収か
ダイキン工業が欧州の冷蔵機メーカー、AHT Cooling Systemsを約1000億円で買収するという一部報道に対し、ダイキン工業が「検討を行っていることは事実」とコメント。 - 持ち運べるエアコン、ダイキンが開発 クラウドファンディングで4万2900円から
ダイキンが持ち運べるエアコン「Carrime」(キャリミー)のクラウドファンディングを開始した。300台以上の支援獲得を商品化の条件とし、2020年6月の発売を目指す。 - リモコンは使わせない AI時代のエアコンが目指すこと
シャープとダイキンがAI(人工知能)制御のエアコンを発表。ユーザーが快適に感じる温度や湿度などを学習し、快適さを持続させることが目的だ。いずれはリモコン操作が不要になる?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.