「まだフォロワーは186人、頑張ります」 神戸市がTikTokと連携 コロナ対策や若者への働きかけ目指す
神戸市が、動画共有アプリ「TikTok」を提供するByteDance日本法人と、地域情報の発信や青少年への啓発などで連携。新型コロナ対策に向けたキャンペーンなども展開する。
「まだ(フォロワーは)186人ですね、頑張ります」──神戸市職員の長井伸晃さん(市長室広報課担当係長)は、5月20日に開いた発表会でこう話した。神戸市は4月13日に動画共有アプリ「TikTok」に公式アカウントを開設し、オリジナルの楽曲とともに、市内の水族館や動物園が飼育する魚や動物の映像を投稿しているものの、フォロワー数が伸び悩んでいるという。
そんな神戸市は5月20日、TikTokを提供するByteDance日本法人と、地域情報の発信や市職員採用の広報活動などで連携すると発表した。TikTokを活用することで、同市が課題にしていた若者への情報発信などに注力し、地域活性化などを目指すという。
具体的には、(1)地域経済・産業、文化、スポーツ、ライフスタイルなどの情報発信、(2)市職員募集に向けた広報、(3)青少年を対象としたTikTokの安全な利用の推進、(4)新型コロナウイルス感染症対策に関する情報発信や参加型企画──などに取り組む方針だ。今後は、これら4項目に沿ったコンテンツを市職員が制作し、ByteDanceがそれを支援する。
神戸市は取り組みの第1弾として、「自宅でも楽しめる学びや癒やし」をテーマにした動画投稿キャンペーンをTikTok内で始めた。「#こうべ癒し学び隊」のハッシュタグで動画を募り、同市らが投稿動画を審査。上位に入賞したコンテンツの投稿者にTikTokオリジナルグッズなどを贈るという。撮影機具メーカーのDJI JAPANも協賛する。
長井さんは「目標とするフォロワー数は決まっていない」というが、本記事を執筆している5月21日時点でのフォロワーは234人。発表会時から48人増えている。
TikTokは2019年8月に横浜市と、同年11月に神奈川県と協定を結んでいるが、西日本の自治体とは初。
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