ダイキンと東大発ベンチャー、エアコンのサブスク事業で合弁 アフリカなどに展開へ
ダイキン工業が、東大発ベンチャーのWASSHAと合弁会社「Baridi Baridi」を設立。エアコンのサブスクリプションの事業化と、アフリカなど空調が普及していない地域での展開を狙う。資本金は1億円で、出資比率はダイキン工業が80%、WASSHAが20%。
ダイキン工業は6月16日、東大発ベンチャーのWASSHAと合弁会社「Baridi Baridi」を設立したと発表した。エアコンのサブスクリプションサービスを事業化し、アフリカなど空調が普及していない地域で展開する予定。資本金は1億円で、出資比率はダイキン工業が80%、WASSHAが20%。2021年度のサービス開始を目指す。
Baridiは、東アフリカで使われるスワヒリ語で「冷やす」という意味。サブスクは、エアコンを割安な価格で民家に設置し、ユーザーが日/週/月ごとの料金をスマートフォンで支払うと、一定期間の利用を認める仕組みを予定する。決済システムはWASSHA、スマホとエアコンを連携するシステムはダイキンの技術を用いて開発する。
当初はタンザニアでサービスを展開し、将来はアフリカの他、空調設備が整っていない東南アジアなどでの普及も視野に入れる。ただし、エアコンの普及率などの理由から日本での提供は「考えていない」(ダイキン工業広報)という。
両社は19年11月〜20年2月に、エアコンのサブスクの事業性を検証する実証実験をタンザニアで実施。その結果、同国ではインバーターのついていない省エネ性の低いエアコンが普及している他、修理技術が未成熟なため、ユーザーが高額な電気代や故障に悩んでいることが分かったという。
そこで両社は、耐久性と省エネ性に優れたインバーターつきエアコンをタンザニアに普及させることで、ユーザーの課題を解決できると判断。事業化の見込みもあると考え、合弁会社の設立を決めたという。
関連記事
- ダイキン、AI人材の育成に本腰 「職種・階層問わず、全社で取り組む」
ダイキン工業が、社内のAI人材の育成に本腰を入れる。オンラインのAI学習サービス「Aidemy」を提供するアイデミーに出資。同社のサービスを活用し、職種・階層を問わず、社内のAIリテラシーを高めていく。 - ダイキンの持ち運べるエアコン、商品化が決定 初のクラウドファンディングは10日間で目標到達
ダイキンが持ち運べるエアコン「Carrime」(キャリミー)の商品化を決めた。「Makuake」でクラウドファンディングを行い、商品化の条件としていた300件以上の支援を獲得した。 - 「ユーザーと直接つながりたい」 ダイキンが開発中の製品を公開するサイト「LAUNCH X」をオープンした理由
ダイキンが開発中の商品を公開してエンドユーザーの意見を募るサイト「DAIKIN LAUNCH X」(ダイキンローンチエックス)を開設した。集めた意見を元に商品の最終仕様を決め、サイト内で直接販売も行う。 - JR東の「駅の自販機」がサブスク対応へ スマホかざすと1日1本ドリンク提供 月額980円から
JR東日本ウォータービジネスは、自動販売機のサブスクリプションサービス「every pass」を始める。JR駅構内の自販機にスマホをかざすと、1日1本のドリンクを受け取れる仕組み。日本初の試みという。 - ロボット掃除機「ルンバ」にサブスクプラン 月額1200円から 8日スタート
アイロボットジャパンがルンバの月額利用サービス「Robot Smart Plan」を提供開始すると発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.