圧倒的なライブ感 サザンの無観客ライブは、withコロナ時代の新たな可能性を見せてくれた（3/3 ページ）

サザンオールスターズの無観客ドームライブ。軽い好奇心から視聴して、筆者は心を持って行かれた。自分が会場にいるかのような生々しいライブの感覚を、自宅のテレビの前で味わった。

[岡田有花，ITmedia]

　筆者は今回、iPhoneでライブ映像を再生し、それをHDMIケーブルで49インチテレビに接続して視聴していた。画質も音質も極めてクリア。実際のライブ会場よりもしっかりとメンバーの姿が見え、「座席が後ろすぎてメンバーが豆粒」とか、「前の人の背が高くて全然見えない」といった、ライブでありがちなストレスとも無縁だった。

　MCの音声はやや聞き取りづらかったが、ライブ翌日からの再配信では、音声のボリュームが改善されていた。

家族でゆったり見られる「本物の」ライブ

　筆者には1歳と4歳の子どもがおり、一般的なライブが開催される夜は、家族と一緒に過ごす時間だ。どうしても行きたいライブは、夫に子どもを託して見に行くこともあるが、家族が増えてから、その回数は格段に減った。夫と一緒にライブに行くこともできなくなった。

　それが配信ライブなら、家族と一緒にゆったり見られる。1歳の娘は筆者の隣で画面を見つめ、一緒に手拍子してくれた。4歳の息子は「ママ、この音楽すきなんだね〜」と言いながら、1人で遊んでいた。夫は酒を傾けながら楽しんでいた。家族一緒にライブが見られるということに感激した。

　withコロナ時代のライブの形として、いろいろなアーティストに、配信ライブをやってほしいと心から思った。気軽にライブに行けない身としても、とてもありがたい。またぜひ見たいと思う。