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障害で始まり、花火で終わった「ポケモンGOフェスト」 Nianticが目指した新しい“つながり”とは?

ポケモンGOで7月25、26日に夏の大型イベント「Pokemon GO Fest 2020」が行われました。サプライズあり、トラブルありの盛りだくさんな内容を振り返りたいと思います。

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 スマートフォンゲーム「Pokemon GO」(ポケモンGO)で7月25、26日に夏の大型イベント「Pokemon GO Fest 2020」が行われました。サプライズあり、トラブルありの盛りだくさんな内容を振り返りたいと思います。

 Pokemon GO Festは、毎年夏に世界各地を巡業する大規模なリアルイベント。昨年は横浜でも7日間にわたって開催し、抽選に当たった約15万人しか参加できませんでした。

 しかし今年は新型コロナウイルス感染症の影響で公園などに多くの人を集める形では実施できません。ポケモンGOを運営する米Nianticは、初のバーチャル開催とし、イベント内容も基本的に外出しなくてもプレイできる形に。人数制限はなくなり、1840円(税込)のチケットを購入すれば誰でも、どこからでも参加できました。

 コロナ禍の影響とはいえ、昨年まで参加したくてもできなかったトレーナーにとってはうれしい変更です。結果として全世界で「数百万人」が参加したというのも頷けます。

今回もトラブルはありました

 25日の午前10時、イベント開始がスタートしました。「おこう」を使うと、出現したのはなんと「クイタラン」。普段は西半球のみ出現する地域限定ポケモンです。日本では入手できないはずのポケモンが出てきて、色違いも実装済みというのですから気合いが入ります。


クイタランを無事ゲット

 ところが、午前10時30分を過ぎると画面の左上でクルクルと白い輪が回り出しました。これは通信状態が悪化している証拠。とても嫌な予感がします。

 予感はすぐに現実になりました。ポケモンをタップした途端、画面は青空だけになってフリーズ。もう、どこをタップしても反応しません。


青空がとてもきれいです

 「こんな時は再起動〜」とアプリを立ち上げ直してみたものの、今度は起動すらできず。Twitterで他のトレーナーの様子を確認すると、どうやら日本中で同様の現象が起きていたようです。

 ポケモンGOの場合、このような障害は「良くあること」ですが、今回は有料イベントとあって対応は早かったです。午前10時36分、NianticのTwitter公式アカウントが「通常のプレイができなくなっている」とアナウンス。午後1時15分に「代替イベントを行う」という発表がありました。

 Nianticは7月18日の時点で既に100万人がチケットを購入したと明らかにしていたので相応の対策はしていたはずですが、それでも数時間もまともにプレイできなくなったのは残念です。なお、7月30日時点で代替イベントの続報はありません。

Nianticが作った新しい“つながり方”

 すっかり出鼻をくじかれましたが、25日の午後からは快適に遊べました。そしてNianticが掲げる「新しいコミュニケーションの可能性を探る」を「人を集めない」で実践するという、矛盾にも思える挑戦の成果を垣間見ることができました。

 それはゲームの中に散りばめられていました。例えばイベント時間中は「グローバルチャレンジアリーナ」という世界中のトレーナーが協力して取り組む“お題”があります。状況を確認するために「今日のまとめ」メニューを開くと、フレンドさんたちのアバターが並び、それぞれの進捗が表示されていました。


フレンドさんたちの状況が分かります

 例えば特定のポケモンを捕獲するお題では、いつも色違いポケモンをいち早くゲットするフレンドさんがダントツの成績でした。その人は某編集部の偉い人で原作シリーズを含めた大のポケモンファン。普段から色違いを見逃さないようPokemon GO Plusなどの自動化アイテムを一切使わないそうです。

 今回もポケモンを素早く確実に捕獲するため、真剣にスマホと向き合っていたのでしょう。その姿を想像して思わずニンマリ。もちろん励みにもなりました。

 レイドバトルでもフレンドの存在は大きくなりました。イベント期間には待望の「ディアルガ」「パルキア」の伝説レイドが復刻され、またレアポケモンの「フカマル」もレイドに登場したとあって大盛り上がり。リモートレイドの招待機能を駆使し、地元のレイドに招待し合うケースも多かったようです。

 私も相棒ポケモンの名前(フレンドには見える)を駆使してフカマルのレイドに参加したい旨をなんとか伝え、いくつかのレイドに招待してもらうことに成功。一度も会ったことのない遠方のフレンドさんと初めて共闘し、その地名が入ったポケモンをゲットできたのは良い思い出になりました。

 バーチャルフェスならではのコミュケーションを堪能していると、2日間のイベントはあっという間に終わってしまいました。夜はゲーム内に上がる花火を眺めつつ、家族と捕まえたレアポケモンの交換会です。まだやるか。


夜にはゲーム内で花火が上がりました

 結局、都内は2日とも天候不順で蒸し暑く、家から一歩も出ずに遊べたのはすごく助かりました。昨年のリアルイベントも楽しかったのですが、本当に暑くて大変でしたし、熱中症になる人も出ました。来年もこの時期にイベントを行うのであれば、バーチャル参加も選択肢の一つとして残してもらえればと思います。

 参加されたトレーナーの皆さん、2日間お疲れさまでした。

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