酷暑のマスク、保冷剤はどこまで“使える”のか(2/2 ページ)
コロナ禍で誰もがマスクを手放せなくなった初めての夏。マスク着用による熱中症リスクも指摘される中、各社から登場している夏用マスクはどのくらい有効なのでしょうか。今回は保冷剤付きの布製立体マスクを試します。
快適な時間は長続きしないけれど……
本題の保冷剤です。結論から書くと、良くも悪くも「大方の予想通り」といった印象でした。
まず装着しても外観はほとんど変わりませんので、外を歩いても恥ずかしいことはありません。ただ、マスクは少し重くなるため、ひもの余裕は少なめにしたほうがずれないです。
保冷剤が効いている間は「外気温マイナス10度」の冷気により、頬から口元にかけて涼しく快適です。むしろポケット部分が当たる頬が冷たすぎるくらい。また副次的なメリットとして、呼気でメガネが曇らなくなりました。メガネを掛けている人には朗報かもしれません。
でも、快適な時間は長くは続きません。気温30度の場合、保冷剤が溶けきるまでの時間は20〜30分。保冷剤が溶けきる頃にはポケット内で結露して濡れ、ちょっと不快です。溶けきった後もしばらくは涼しさが続くものの、その後はただの重りになってしまいます。
保冷剤の効果は短いため、例えば通勤なら駅までの徒歩区間など、限られた時間に使うものと割り切ったほうが良いでしょう。それでも本当に暑いときにはマスク装着のストレスを軽減してくれるのでマスクの付加価値としてはありではないでしょうか。なお、青山商事では保冷剤付きマスクを25万枚増産し、8月8日から全国の「洋服の青山」店頭で販売するです(ECの取扱はなし)。
最後にちょっと工作をしてみました。台所で見つけた緩衝材(果物などを包む網目のもの)を切り取り、断熱材代わりに保冷剤の内側に差し込んでみます。すると、頬が冷たくならず、結露による不快感も軽減。若干ですが、冷気も長持ちするようになりました。保冷剤付きマスクを使用するときの参考になれば幸いです。
関連記事
- 洋服の青山、保冷剤付き夏用マスクを店頭で追加販売 完売・品薄受け、25万枚増産
洋服の青山で、保冷剤で口元を冷やす夏向けマスク「抗ウイルス加工マスク・冷涼タイプ」が8月8日から順次販売される。価格は1枚790円(税別)。 - 気化熱で涼しい「クールマスクパッド」、BLUEDOTが発売 ペット用冷却マットなどの技術を応用
BLUEDOTはマスクに装着し、水の気化熱を利用して周辺を冷却する「クールマスクパッド」を発表した。直販サイトでの販売価格は1980円(税込)。 - 着るエアコン「REON POCKET」買ってみた 家の中で使えば省エネに
ソニーの「REON POCKET」は、背中に装着すると心地いい冷温感が得られる“着るエアコン”。屋外での利用を想定して作られているが、実際に使ってみると宅内でも便利と感じることが多い。 - スマホ冷却の救世主 「常温保冷剤」の実力とは
最近、ポケGOトレーナーの間で話題の「常温保冷剤」。過酷なポケ活を支える保冷剤の実力とは? 購入して実際に試してみた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.