「フォートナイト」、App Storeに続きGoogle Playストアからも削除
Epic Gamesが「フォートナイト」にゲーム内アイテムをアプリストア以外で購入できる機能を追加し、AppleがApp Storeから同ゲームを削除した数時間後、Google Play Storeからも消えた。EpicはAppleを独禁法違反で提訴した。【UPDATE】EpicはGoogleを提訴した。
米Epic Games(以下、Epic)の人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」が8月13日(現地時間)、米GoogleのアプリストアGoogle Play Storeから削除された。米AppleがApp Storeから同ゲームを削除した数時間後のことだ。
Epicは同日、フォートナイトの新機能「MEGA DROP(日本では「メガプライスダウン」)」を発表した。これはゲーム内アイテムをアプリストアの外で購入でき、その場合は最大20%の値引きをするというものだ。Epicはヘルプページで、App StoreおよびGoogle Play Storeの30%の手数料を回避できる分をユーザーに還元すると説明し、「AppleまたはGoogleが支払い手数料を今後減額した場合、Epicはお客様の割引に充てられます」としている。
Appleは同日Epicがアプリストアのガイドラインに違反したとしてすぐに削除し、EpicはAppleを独禁法違反だとして提訴した。本稿筆者がApple提訴の記事を書く際に確認した時点では、フォートナイトはまだGoogle Play Storeにあったが、その後削除された。
ゲーム内アイテムを規定の方法以外で購入できるようにすることは、Google Play Storeのガイドラインにも違反する。
iOSアプリと異なり、AndroidアプリはGoogle Play Store以外でもダウンロードが可能だ。EpicはAndroidユーザーに向けて、自社サイトからダウンロードするよう呼び掛けている。
Epicは2018年にAndroid版Fortniteをリリースした時から30%の手数料に不服だとしており、当初Android版をGoogle Play Storeには登録しなかったが、今年の4月、Google Play Store以外でのダウンロードがユーザーにとって不利になったとしてストアに登録した。
本稿執筆現在、Epicの抗議ページにはまだGoogle Playからのダウンロードは可能と書かれている。
【UPDATE】EpicはGoogleもカリフォルニア北部地区連邦地裁に提訴した。米The Vergeが訴状を添えて報じた。
【更新履歴:2020年8月14日午前10時25分 EpicがGoogleを提訴したことを追加しました。】
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