キヤノンの「EOS R6」は「EOS R5」とどう違う?:荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/3 ページ)
前回の「EOS R5」は「速い」「賢い」「ブレない」の三拍子そろった名機だった。では、30万円台で買える「EOS R6」はどうか。これもまた三拍子ろそっていた。
感心したのはこれだけ遠くてもきっちり見つけてくれたこと。
レンズは高倍率ズームの「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」を使用。高倍率なので趣味での撮影や機材を少なくしたいときにR6に似合う。
ついでに猫も。モニターを開いて猫の高さで撮影。
賢いAFは便利であるのみならず、撮っていてけっこう楽しいのがよい。
もちろん人も瞳はしっかり捉えてくれる。
検出対象以外の被写体でもオートで狙ったものに合ってくれる確率は高く、AFの賢さはR5と同様、かなりよい。
R5とR6、どっちを狙う?
さらにモダンなミラーレス一眼らしく、スマートフォンとの連携もしっかりしている。Bluetoothで常時接続してスマートフォンの位置情報をリアルタイムで写真に記録したり、ボディの電源がオフでもスマートフォンから接続して写真を転送できるなど便利だし、image.canonへの自動転送にも対応。
この辺の完成度は高い。
バッテリーの持ちはR5より少しだけ良いが、ミラーレス一眼としては普通。USB PD対応の電源があれば充電できるので予備バッテリーかUSB PD対応のモバイルバッテリーは携帯したいところだ。
R5かR6かは悩ましいかも。キヤノンオンラインショップだと50万6000円(税込、ボディのみ)のR5に対し、R6は33万5500円と価格差もけっこうあるが、R6でもキモとなるAF性能や連写、強力なボディ内手ブレ補正という要素はしっかり保っているので、動画性能へのこだわりや高画素必須じゃないなら安心して選んでいい。
個人的にはじっくり撮るならR5の方が、気軽に持ち歩いて振り回すならR6の方が似合うと思う。いずれにせよ、良いカメラである。(モデル:長谷川実紗)
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