Apple、iOSアプリのエコシステムはコロナ禍でも米国で30万の雇用創出とアピール
App Storeの30%手数料をめぐってEpic Gamesに提訴されているAppleが、iOSアプリのエコシステムが米国の雇用を支援していると公式ブログでアピールした。
米Appleは9月2日(現地時間)、「iOS app economy creates 300,000 new US jobs as developers adapt during pandemic」(iOSアプリ経済はコロナ禍中も開発者に選ばれ、米国で30万以上の新たな雇用を生み出した)というタイトルの公式ブログを公開した。
このブログでAppleは、2019年4月以降、iOSアプリ経済によって米国で30万近い新規雇用が創出され、あらゆる年齢層の米国人に働く機会を提供する役に立っていると主張した。現在、米国の50州で前年比15%増の210万以上の仕事をサポートしているという。
Appleが2012年に開設した米国での雇用創出をアピールするページによると、2008年のApp Store開店以来の米国の開発者の収益は累計で160億ドル以上だとしている。
Appleのアプリストアを巡っては、EUが独禁法違反の疑いで正式に調査している他、7月30日に米下院が開催した独禁法に関する公聴会では、ティム・クックCEOに対し、App Storeの30%手数料についての質問が多数投げられた。クック氏は、開発者の84%は(無料アプリを公開しているため)Appleに何も支払っていないことや、App Storeだけがアプリストアではないことを説明(「App Store以外にも多数の選択肢がある。Android、Windows、Xbox、PlayStationのアプリを開発できる開発者であれば」)した。
米Epic Gamesは人気ゲーム「Fortnite」(フォートナイト)をガイドライン違反で削除したAppleの30%手数料は独禁法違反だとして提訴している。米Facebookは、Appleがアプリ内にAppleの30%手数料について明示しようとしたところ却下されたと公式ブログで発表した。
関連記事
- Apple、EpicのApp Storeアカウントを停止(Unreal Engineは無事)
Appleが警告通り8月28日にEpic GamesのiOSおよびmacOSのApp Storeアカウントを停止した。既に削除されているフォートナイト以外の同社のゲームもダウンロードできない。Unreal Engineを管理する別のアカウントは、裁判所命令により停止していない。 - Facebook、「Appleが公式アプリ内でApple税について明示するのを却下した」
Facebookが公式iOSアプリのアプリ内購入ボタンの下に「Appleが支払いの30%を持っていく」と表示しようとしてAppleに却下された。FacebookがReutersにそう報告した。 - GAFAの4CEO、Cisco Webexでの公聴会を概ね無難に乗り切る
Google、Apple、Facebook、Amazon.comのCEOが初めてそろった米下院の公聴会はCiscoのWebexによるWeb会議で行われた。3時間にわたる公聴会で4人は世界規模でみれば市場独占には程遠いと主張した。 - Apple、30%の手数料を回避しようとするアプリ「HEY」をApp Storeから削除すると警告
Appleが、App Storeのいわゆる「Apple税」を回避しようとしたメールアプリ「HEY Email」のメーカーに対し、ルールに従わなければアプリを削除すると通告した。Netflixはルールに従っていないが、「reader」アプリは例外なのだとフィル・シラー氏は説明する。 - 欧州委員会、Appleを独禁法違反の疑いで調査開始 App StoreとApple Pay
App StoreとApple Payの2つがそれぞれ調査される。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.