パナソニックは9月24日、ルームエアコン「エオリアXシリーズ」の新製品を発表した。これまで排出していた熱エネルギーを冷房に活用する仕組みを新たに開発したという。11月21日に発売予定で、実売価格は26万〜41万円前後になる見込み。
パナソニックが2010年からエアコンに搭載している「エネチャージシステム」は、それまで排出するしかなかったエアコン運転時の熱をため(=蓄熱)、暖房時の霜取り運転に活用する仕組みだった。しかし新製品では改良を進め、冷房時の室温や湿度を保つことにも熱を利用するという。
冷房運転は、設定温度になると運転が止まり、温度が上がると再び運転を開始する。しかし冷房は立ち上げ時に大きな電力が必要で、オン/オフの繰り返しはエネルギー効率の低下につながっていた。
それでもオフにしなければエアコンは冷たい風を送り出し続け、室温が下がり過ぎてしまう。そこで新・エネチャージシステムは、蓄えた熱を冷房に加え、あえて冷風の温度を上げることでムダなオン/オフを省いた。これにより、10%の省エネを実現したという。
パナソニックでは、「いわばエアコンが“トロトロ運転”を続けるようなもの。除湿も動き続けるため、さらっとした快適な冷房になる」としている。
関連記事
- 暖房オンで加湿も開始 エアコンと連動する加湿空気清浄機、パナソニックが発売
パナソニックがクラウド経由でエアコンと連携する加湿空気清浄機を発売。エアコン側で「うるおい暖房」を選択すると、暖房時に空気清浄機が連動して加湿運転を始める。 - 真夏の換気、エアコンは“つけっぱなし”が正解 ダイキン調査
ダイキンの調査によると、換気で窓をひんぱんに開ける場合、エアコンはつけっぱなしにした方が電気代が安く、室内温度の上昇も抑えられるという。 - ソニーの“着るエアコン”、一般販売 本体は1万3000円
ソニーは7月1日、専用インナーウェアに装着して体の表面を冷やしたり温めたりする“着るエアコン”「REON POCKET」(レオンポケット)の一般販売を始めた。 - 誤ったエアコン洗浄で火災、5年間で20件 NITEが注意喚起 消毒用アルコールや漂白剤もダメ
NITEは6月25日、エアコンの内部洗浄は方法を誤ると危険な事故に至るおそれがあるとして「正しい知識を持った業者に依頼してほしい」と注意喚起した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.