「原神」、iOS版でクリップボードの内容を読み取る不具合 「テスト版の機能が削除できていなかった」
中国miHoYoが、オンラインゲーム「原神」のiOS版でクリップボードの内容を自動的に読み取る不具合を確認。テスト版で搭載していた機能を削除できていなかったという。
中国miHoYoは9月30日、オンラインゲーム「原神」iOS版で、クリップボードの内容を自動的に読み取る不具合を確認したと発表した。テスト版で搭載していた機能を完全に削除できていなかったという。
原神は、同社が28日にリリースしたプレイステーション4/PC/iOS/Android向けのアクションRPG。29日にはTwitterのユーザーなどから、iOS版でクリップボードの内容を読み取っていると指摘されていた。中には「個人情報を取得しているのでは」と疑う声もあった。
miHoYoによればテスト版では、クリップボードの内容を自動で読み取り、指定したコードをゲーム内にコピーする機能を搭載していたという。この機能は、ゲームの動作を確認するシステムを起動する際に使っており、正式版では仕様を変更する予定だった。だが、不手際で完全に修正できておらず、リリース後もユーザーのクリップボードを読み取っていたとしている。
現在はApp Storeに不具合の削除を申請しており、審査を通過し次第、ゲームをアップデートして対応する予定。クリップボードから読み取った情報については、保存やアップロードなどを一切行っていないとしている。
原神を巡っては28日、ユーザーからアンチチートプログラム(外部ツールなどによるゲーム上の不正を検出するプログラム)が、ゲームの終了後やアンインストール後も動作し続ける仕様が指摘されていた。この報告を受け、miHoYoは29日に仕様を修正。個人情報の安全に関する誤解を招いたとしてユーザーに謝罪した。ユーザーからは「スパイウェアではないのか」と疑う声も出ていたが、同社は否定している。
miHoYoは「再度明言いたしますが、原神運営チームおよびmiHoYoはあらゆるプレイヤーの個人情報や利益を損なう行為をいたしません」としている。
関連記事
- 「原神」、ゲーム終了後は不正防止プログラムが停止する仕様に 開発元はスパイウェア疑惑を否定
中国miHoYoが、新作ゲーム「原神」PC版のアンチチートプログラムを、ゲームの終了後やアンインストール後に停止する仕様に変更した。当初は停止後も動き続ける仕様で、Twitterなどで「スパイウェアではないのか」と疑う声が出ていた。同社はこの疑惑を否定している。 - 個人情報狙う“偽アプリ”急増、半年で6倍超に 「Fortnite」の偽物も
マカフィーがモバイル環境の脅威に関する最新レポートを発表。18年下半期は“偽アプリ”が大量発生し、同年6月時点で1万件だった検出数が12月には6万5000件に増加していたという。19年も偽アプリは増え続ける見込みとしている。 - トレンドマイクロの製品に脆弱性? “マイクロソフトからBAN”の疑惑 公式は「事実と異なる」
- SMSで届く詐欺メッセージ「スミッシング」被害が右肩上がりに その巧妙な手口とは
SMSを使ったフィッシング詐欺「スミッシング」の被害が右肩上がりで増えている。セキュリティ対策がほぼないSMSの弱みとマルウェアなどによる攻撃が組み合わさり、手口が巧妙化しているという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.