電子チケット・顔認証で乗れるバス 沖縄・宮古島で試験運行
“新しい生活様式”に対応した「宮古島ループバス」が登場。電子チケットを提示するか、車内のタブレットに顔を映すと、運転手と接触せずに乗車できる。「宮古島市熱帯植物園」など19カ所の観光スポットを巡回する。
NEC、双日など6社は10月20日、“新しい生活様式”に対応した「宮古島ループバス」を沖縄県宮古島市で運行すると発表した。利用者はスマートフォンで購入した電子チケットを提示するか、顔認証に対応した車載タブレットに顔を映すと、運転手と接触せずに乗車できる。運行期間は10月25日〜2021年1月31日。運賃は大人が1000円、子どもが500円。
バスは運行期間中、「マティダ市民劇場」「宮古島市熱帯植物園」といった19カ所の観光スポットを巡回する。乗車方法は乗客の居住地によって異なり、電子チケットを使えるのは市外から来た観光客のみ。顔認証による乗車は宮古島市民だけが利用できる。
観光客は宮古島ループバスの公式LINEアカウントを「友だち」に登録すると、トーク画面のメニューから電子チケットを購入できる。決済方法はクレジットカード、Apple Pay、キャリア決済、PayPay、LINE Payなど。
宮古島市民は専用のWebサイトに顔写真をアップロードし、所定の販売所で支払いと本人確認を事前に済ませると、当日は“顔パス”で乗車できる。
6社合同の実証実験として行い、双日が実験の統括と事業性の検証を担当。電子チケットシステムはベンチャー企業のプットメニュー、顔認証技術はNECが提供する。宮古協栄バス、八千代バス・タクシー、中央交通がバスを運行する。
乗客と運転手の接触を避けつつ、観光客向けの交通手段を増やすことで、タクシー不足などの解消も目指すとしている。
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