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IBMの量子コンピュータ、日本上陸に遅れ 21年稼働に予定変更

米IBMの量子コンピュータ「IBM Q」の日本での稼働開始が遅れていることを、日本アイ・ビー・エムが明かした。当初は20年中に開始する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で予定に遅れが発生したため、21年に稼働を始めるとしている。

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 日本アイ・ビー・エムは12月17日、記者向け説明会の中で、米IBMの量子コンピュータ「IBM Q」の日本での稼働開始が遅れていることを明かした。2019年12月に東京大学と米IBMが発表したパートナーシップの中では、20年中に東大と日本アイ・ビー・エムの研究所で実機の稼働を始めるとしていた。


米IBMのワトソン研究所内にある量子コンピュータ「IBM Q」

 稼働が遅れている要因として、日本アイ・ビー・エムの森本典繁執行役員は「新型コロナウイルス感染症の関係で、プロジェクト自体やハードウェアの調達が予定通りに行っていない」と話した。「現在は21年の稼働を予定している」(森本執行役員)とした上で、稼働開始の詳細な日程は後日発表するとしている。

 IBMの量子コンピュータの設置は、米国、ドイツに続いて世界で3番目。これまでは量子プログラムの実行には米国のマシンを使う必要があったため、データの送受信や実行の順番待ちなどに時間がかかっていたが、日本に量子コンピュータを設置することでより早く演算結果が得られるようになる。日本アイ・ビー・エム内に設置される予定の量子コンピュータ「IBM Q System One」は日本企業が独占して利用できるという。

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